【独自】3年前の児童いじめ 京都市が一転『重大事態に認定』 きのう保護者に直接謝罪「安心したと同時に、とても遅いと感じました」
3年前、京都市の公立小学校に通う児童がいじめの被害を受け、不登校となりました。京都市教委は当初、重大事態と認めていませんでしたが、調査が不十分だったとして一転して重大事態と認め、再調査を始めたことが分かりました。
◆京都市は当初「欠席といじめに因果関係なし」
関係者によりますと、京都市の市立小学校に通っていた当時6年生の男子児童は3年前、同級生から持ち物のコンパスを壊されるなどのいじめを受け、30日以上欠席しましたが、京都市教委は欠席といじめとの因果関係はないとして、重大事態と認定していませんでした。 しかしきのう、京都市教委の担当者は児童の保護者に対し、「当時の調査が足りていなかった」として重大事態と認定したことを明らかにし、謝罪しました。
◆一転して認めるのは京都市で「初のケース」
市教委によりますと、過去に重大事態と認定しなかった事案を一転して重大事態と認めるのは初めてで、再調査を始めて報告書をまとめるということです。 京都市教委の担当者はきのう、保護者に直接面会し、「絶対あってはならないことだと思っています。誠に遺憾である」などと説明しました。
◆母親は「私たちと同じように 認定されていない子供がいると思う」
いじめ重大事態の認定。これを受けて母親がコメントしました。 「(息子は)今もいじめの後遺症に悩まされているので、重大事態認定がされて、安心したのと同時に、認定に2年半ぐらいかかるのは、とても遅いと感じました。」 「重大事態のガイドラインには、30日欠席があると、学校長が市へ報告するルールがあったので、すでに重大事態の報告を息子の小学校の校長が行い、京都の重大事態の数に自分たちも入っていると思っていました。」 「まだ京都には、私たちと同じように、重大事態にあたるのに、認定がされていない子供たちがいると思います。その子供たちが、一日も早く重大事態に認定され、教育のサポートや、本人とその家族の心のケアが受けれらることを望んでいます」