<ブギウギ>歌と踊りの習得に1カ月半 笠置シヅ子さんの代表曲「買物ブギ」圧巻パフォーマンスの裏側 趣里の成長「本当に頭が下がる」
大阪弁でまくし立てるような歌詞を、踊りながら見事に歌い上げた趣里さんについては、「すごく難しい歌だと思いますが、本当に楽しいステージにしてくださいました。今までスズ子として舞台に立ってきた積み重ねだと思いますし、趣里さんも良い意味で肩の力が抜けつつ、スズ子の成長も感じられる魅力的なステージになりました」とたたえる。
この場面では、羽鳥や前マネジャーの山下(近藤芳正さん)が不在の中、スズ子は新人マネジャーのタケシ(三浦りょう太さん)に「あんた、よう見ときや」と語りかけ、ステージに立った。「タケシに背中を見せなければ」というスズ子の強い意志を感じる見事なステージを披露したが、この時の趣里さんの様子はどうだったのだろうか。
福岡さんは「多分、趣里さんの中では、お客さんをいかに盛り上げるかというところを大事にされていたと思います」と回顧する。
「お客さん役はエキストラの方なんですけれども、やっぱり素直な現場の雰囲気を含め、『面白い』という空気にするために一生懸命だったのではないでしょうか。その様子を、しっかりとタケシに見せられれば、というふうに考えていたと思います」
◇「買物ブギ」は日々の撮影をこなしながら1カ月半でマスター
これまで毎週のように、劇中で歌い踊り、圧巻のパフォーマンスを披露してきた趣里さん。日々の撮影に加え、歌と踊りの練習も日常的に行っていたといい、福岡さんは「本当に頭が下がります」と趣里さんに感謝する。
朝ドラは通常、月曜に本読みとリハーサル、火曜から金曜まで撮影をして、土日が休みというスケジュールで動くことが多いというが、「ブギウギ」ではステージの練習もあるため、福岡さんは「決まったルーティン通りではないことも多かったです。その中で働き方改革をしっかりと守りつつ、出演者の健康管理も徹底しなければならないため、大変でしたね」と苦笑いで語る。
「ステージのリハーサルはしっかり行いますが、趣里さんもここまでずっとスズ子を演じてきていただいているので、お芝居については極力リハーサルを少なくして、空いている時間に、ステージ衣装のフィッティングをしたり、メークの確認をしたり、歌の練習や踊りの練習を入れていく形で進めていました」という。