理想の子どもの数は2.07人、現実は合計特殊出生率1.23 青森県内子育て世代、県が調査
青森県は17日、県内の子育て世帯や独身者が理想とする子どもの数を基に「希望出生率」を算出した結果、2.07となったことを明らかにした。女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を表す2023年の青森県の合計特殊出生率が1.23と低迷する中、県は希望をかなえられる環境を整備するため、経済的支援や妊娠・出産の負担軽減など各分野で対策に取り組む必要があるとしている。 17日、県庁で開いた人口減少対策推進本部会議(本部長・宮下宗一郎知事)で説明した。県が昨年度、18歳以下の子を持つ父母1377人と20~30代の独身男女579人から得た調査の回答を分析した。政策立案につなげるため5年おきに実施している調査で、子どものいない夫婦は対象外。 調査結果によると、子育て世帯の理想の子どもの数は「2人」が44.0%、「3人以上」が51.2%。独身者が欲しい子どもの数は「2人以上」が60.1%だった。実際の子どもの数が理想よりも少ない背景には、子育てに伴う経済的な問題に加え、心理的・肉体的負担、女性のキャリア形成、不妊治療の難しさといったさまざまな要因が複合的に影響している-と分析した。 宮下知事は「この希望ある数字を私たちが政策や事業でかなえていくことが大事。それぞれの部局で検討する最終局面にあるので、(合計特殊出生率2以上に道筋をつける)『青森モデル』を力を合わせて作り込んでいきたい」と話した。