期待のキューバ人のデビュー戦の裏で本塁打ゼロの日本記録 今日にも達成
岡田は、入団以来本塁打ゼロの記録を、おそらく明日、明後日にも塗り替えることになるが、本塁打ゼロの連続打席の日本記録となると、元阪神の赤星憲広氏が持つ2528打席(赤星は引退までに通算3本塁打を記録)である。メジャーでは、トミー・セベナウ(1926~38) の3347 打数が、最長記録として残っている(メジャーでは打席ではなく打数でカウントしている)。本塁打ゼロの記録は、狙って作れるものではなく、あくまでも偶然の産物。岡田が、本塁打を打って、この珍記録がストップする日が、いつ訪れるかもわからない。 「去年あたりから外野の間を抜く打球というものを意識するバッティングスタイルに変えています。でも、試合前のフリー打撃でもフェンス越えはありませんし、今年も、今のところ試合で『行った』という感触のある打球はひとつもありませんが(笑)、いつか、ホームランを記録して、この変な記録が崩れる日、その得点がチームの勝利につながれば文句ないですよ」とは、岡田らしい考え。本塁打を売りにしているデスパイネのデビュー戦の裏で、本塁打を打たないことを売りにしている岡田の記録が達成されるのは、とても象徴的だが、本塁打が打てなくとも、立派にプロの世界で生きているスペシャリストのプレーを、とくとご覧あれ。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)