石井裕也監督×池松壮亮主演、“人間の存在とは何か”を突き付ける『本心』本予告&場面写真解禁
鬼才・石井裕也監督の最新作で、池松壮亮が主演を務める映画『本心』の本予告映像と場面写真が解禁された。 【動画】AIで心を再現したとき人は何を失うのか?池松壮亮、妻夫木聡ら豪華俳優陣が出演の問題作『本心』予告映像 原作は、映画化も話題となった『ある男』の平野啓一郎による同名の長編小説。映画・ドラマを合わせ8作品の石井監督作品に出演している池松が原作を読み、「今描かれるべき作品」と石井監督に企画を持ち込んで本作は製作された。ほかキャストには三吉彩花、水上恒司、仲野太賀、田中泯、綾野剛、妻夫木聡、田中裕子ら日本の映画界を牽引する俳優陣が集結。今からさらにデジタル化が進んだ少し先の将来を舞台に、亡くなった母親の“本心”を知ろうとしたことから進化する時代を彷徨う青年を映し出す。 解禁となった予告映像は、池松演じる主人公・朔也の「母を、作りたいんです」という一言から始まる。「大事な話があるの」そう言い残して急逝した母・秋子(田中裕子)が、実は“自由死”を選んでいた。幸せそうに見えた母が、なぜ自ら死を望んでいたのか。どうしても母の本心が知りたい朔也は、不安を抱えつつも進化し続けるテクノロジーの未知の領域に足を踏み入れる。 生前のパーソナルデータをAIに集約させ人格を形成するVF(ヴァーチャル・フィギュア)を開発している野崎(妻夫木聡)は朔也に、「本物以上のお母さまを作れます」と告げる。生前の母と親しかったという女性・三好(三吉彩花)から得た母の情報などもAIに取り込み完成したのは、仮想空間の中ではまるで本当に生きているかのような母。朔也はVFゴーグルを装着すればいつでも会える母親、そしてひょんなことから同居することになった三好と他愛もない日常を取り戻していくが、VFは徐々に“息子の知らない母親の一面”をさらけ出していく。 AIで心を再現したとき、人は何を見つけ、何を失うのか。予告は進化する時代に翻弄され、自らの“存在”や“本心”をも見失っていく朔也と、そのまわりの人間たちの混沌とした様を映し出す。また、併せて解禁された場面写真でもその物語の一端が明らかとなっている。 本作で描かれるのは、AIや仮想空間、日々著しく進化する技術が世界中を席巻し、生活様式が目まぐるしく変貌していく“今”の時代。テクノロジーは、亡き人の“本心”を再現できるのか。彷徨い続ける人間の心と本質を描いたヒューマンミステリー『本心』は11月8日(金)に公開される。