冬至の青森県内 冷えた体をゆず湯で温め
昼間の長さが一年で最も短い冬至の21日、青森県内の温泉施設では風物詩「ゆず湯」のサービスを行う所があった。藤崎町の喜龍温泉玉乃湯でも湯船にたくさんの実を浮かべ、入浴客は体を温めながら爽やかな香りを楽しんでいた。 同温泉では今年、11月の「りんご湯」と冬至のゆず湯を企画。この日は生のユズ約100個を用意し、男女それぞれの浴場に浮かべた。 湯船に浮かんだ黄色い実は、かけ流しの源泉がつくる水流でゆっくりと巡り、入浴客は近づいてきた実を手に取って香りを満喫。週2、3回は玉乃湯を利用しているという板柳町の佐藤悠太さん(39)は「いい香りで気分もリフレッシュできる」と話した。 冬至のゆず湯は、江戸時代ごろの銭湯で客寄せの催しとして始まったとされる。ひびやあかぎれ、風邪などの予防効果に期待して広まったほか、「冬至」と「湯治」の語呂合わせ、健康に一年を過ごし何事にも「融通」が利く-とのしゃれが込められた説などがあるという。