<奥智哉>成長著しい19歳 実写「十角館の殺人」主演で“つかんだ”もの 役作りでは“ミステリー小説の大家”も参考に
「自分も根は子供っぽくて、素直さは似ている部分でもあったので、そこは表現しやすかったのですが、自分が思っている以上に明るいキャラクターだったので、そこは監督にアドバイスをもらって、表現の幅を大きくするということを心がけていました。会話の中でのリアクション、相手に対してグイグイといく、知りたい欲求を抑えられない様子やその状況を楽しんで口角が上がってしまう感じも意識しました」
そんな江南のキャラクター作りの一環として、奥さんはとある“ミステリー小説の大家”をまねたポーズも披露。
「江南が人差し指と中指を顎のラインに置いて推理をしているシーンがあるのですが、それはアガサ・クリスティの肖像から着想を得ました。あとは考えごとをしているときに、左手で唇を触るくせも、自分で取り入れさせていただきました」
◇俳優として「いつまでもチャレンジャーでありたい」
内片監督からは、主演でありながら「もっと気楽に楽しんで現場にのぞんでほしい」とアドバイスをもらったといい、芝居がマンネリ化しないよう、ことあるごとに「フレッシュに!」という言葉が飛び交っていたと証言する奥さん。またその中で、「つかんだもの」があったと明かす。
「今までは感覚的に分かっていたつもりであった部分で、それはお芝居の基本というか、相手のお芝居を受けて、それに対してどう反射的に返すのか、というのをこの作品に入るまで、言語化して教わったことがなかったような気がしていて。でも今回は監督に、細かくかみ砕いて教わり、それを自分に落とし込むことができたというか。今まであいまいだったものが、腑(ふ)に落ちたというか。会話のテンポ感がすごく大事なシーンもあったりしたので、そういうところで“つかめた”気がして、俳優として一歩進めたのかなと個人的に思っています」
奥さんは「十角館の殺人」でドラマ主演を経験した今だからこそ、俳優として「いつまでもチャレンジャーでありたい」と話す。