見学場、歓喜とため息入り交じり 飛行中断「残念」「次は成功を」
和歌山県串本町に設置された小型ロケット「カイロス」2号機発射場近くの見学場には18日、歓喜とため息が入り交じった。大勢の観客がカウントダウンとともに打ち上げを見守ったが、飛行中断を知らせるアナウンスが流れると「残念」「次は成功を」と複雑な心境を漏らした。 風一つない穏やかな快晴が広がった見学場の田原海水浴場。集まった観客は、発射予定の1分前から大声でカウントダウンを開始。「3、2、1、ゼロ!」とかけ声を発し、白煙を描きながら高く打ち上がった機体を見守った。「ばんざーい」と両手を上げて歓声を上げる人もいた。 しかし、発射から約20分後、会場で「飛行を中断します」と放送が流れた。孫と訪れた大阪府高槻市の上甲耕三さん(75)は「失敗は残念だけど、それも成功の前段階。また成功するのを見に来る」と涙ぐみながら話した。 発射を延期した14、15両日に続き家族4人で来た奈良県平群町の吐田真一さん(51)は「最後まで達成できなかったが、打ち上げを見られて感動した」と笑顔で話した。