男子バレー、堺ブレイザーズの酒井監督が勇退/大阪・黒鷲旗バレー
第63回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会の準決勝が5日、大阪市中央体育館で行われ、大阪府堺市を本拠地とする堺ブレイザースはV・プレミアリーグ準優勝のJTに0-3で敗れ、3位に。今大会限りで退団する酒井新悟監督の、ブレイザーズ最後のゲームとなった。 中垣内祐一監督の後任として2009年に監督に就任。2010-2011、2012-2013と、V・プレミアリーグを2度制した酒井監督のラストゲーム。試合後、同じくチームを去る長江祥司コーチ、前本諒太マネジャーとともに、なおき応援団長率いるスタンドの応援団やファンから「おつかれさま。ありがとう」のエールを受けた。会場からは温かい拍手も贈られた。 コートサイドには、涙を流している選手も。 「酒井監督が最後だったので優勝目指して頑張っていたけど、負けてしまい、残念です」と、キャプテンの石島雄介。「ジュニアのころからお世話になっていて、バレー人生を歩む中で、いろいろ救っていただいた。監督のもとで、もっと成長してもっと恩返しがしたかった。厳しい面もあるけれど、一人ひとりの頑張っているところを見逃さないでいてくれる監督。ほんとに感謝の言葉しかないです」と千々木駿介。
会見で15年在籍したブレイザーズへの思いを聞かれ、酒井監督も思わず涙。 「コーチとして、アメリカ人監督や中垣内監督から戦術、練習方法、オフェンシブな部分などを学び、監督になってからは自分がリベロだったこともあり、ディフェンス面、レシーブでは負けたくないと、チーム作りをしてきた。若手も成長してくれているし、ひとつの土台はできたかなと。オフェンスが消極的な部分があるので、そこを伸ばして、さらにいいチームになってほしい」。 堺ブレイザーズは地域密着型の総合スポーツクラブ。常に地元・堺の人たちや、ファンとともにあり、ともに歩んでいる。 「ブレイザーズは、まだまだよくなるチーム。熱い気持ちを持ってバレーに取り組む姿勢を忘れずに。堺のホームゲームでの勝率が高いのは、サポーターとチームが一体になっているから。これからも、スキル面だけでなく出ている人と見ている人が一体感のある、すばらしいブレイザーズでいてほしい」と、エールを送った。 今後は日本協会で、ジュニアの育成にあたるという。