連敗を4でストップしCSへの望みを繋いだ川崎ブレイブサンダース、藤井祐眞は足の負傷も「コートに立ってしまえば痛いとか関係ない」
「全部を出し切るつもりで、自分らしくアグレッシブにプレーする」
川崎はBリーグ誕生時から強豪であり続けている。それだけに、主力メンバーが揃った中で4試合続けての完敗は、藤井にとってあまり経験したことのない状況だった。「試合が終わって月曜、火曜としっかり切り替えて次の試合のことを考えています」と、引きずることはなかったが、一方で試合中には苦しい思いを抱えることもあったという。「例えば広島戦だったら点数が開いてしまって、最後に交代してベンチで見ていました。あきらめてはいないですが、自分が出てどうにかしたい思いがありながら、大差で(負けが決まっていて)次に切り替えないといけないのはもどかしかったです」 また、もどかしいと感じる一因には、コンディションが万全でなく自分本来のプレーができないことも影響していた。だが、CS出場へ崖っぷちの中、一切の言い訳をせずに、すべてのエナジーを出して戦い抜くとあらためて強調する。「足の状況もあって思うようなプレーができなくて本当に苦しかったですし、チームにも迷惑をかけてしまいました。ただ、自分の良さはアグレッシブにやっていくことですし、コートに立ってしまえば痛いとか関係ないです。今日は全部を出し切るつもりで、自分らしくアグレッシブにプレーすることを心がけてプレーしました。良い結果が出て良かったです」 この勝利で川崎はなんとかCS出場への希望を繋いだ。ワイルドカード2位の島根スサノオマジック、中地区2位のシーホース三河とは3ゲーム差で、さらに三河との直接対決は2試合残っている。ここで連勝できれば、同率で並んだ時には直接対決の成績で上に立てることもあり、まだ可能性は残っている。 「負けられない状況で、今はCSを戦っているつもりでやっています」。レギュラーシーズン残り9試合、藤井の意気込みをチームで継続できれば、奇跡のCS出場へのチャンスは巡ってくるはずだ。
鈴木栄一