鹿児島県志布志市のふるさと納税の返礼品で、鹿児島県内産の黒豚、黒毛和牛としていた３１点の産地が偽装されていた問題で、商品を卸していた宮崎県の会社の社長が鹿児島テレビの取材に応じ、謝罪の言葉を口にしました。 谷川食品・谷川長蔵社長 「こういうこと（産地偽装）をしてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」 ４月２４日、鹿児島テレビの取材に応じたのは宮崎県都城市にある食品加工卸業者、谷川食品、谷川長蔵社長です。 この問題は志布志市が２０１７年５月から２０２４年１月にかけて発送したふるさと納税の返礼品のうち、県内産とされていた黒豚や黒毛和牛３１点の産地が偽装されていたものです。 これらの返礼品は谷川食品が調達、加工し、志布志市の観光施設「蓬の郷」に納品され、そこから志布志市に寄付した人に発送されていました。 ７年もの間、続けられた産地偽装。 谷川社長は理由について「なかなか値段が合わなくなって、それで産地偽装してしまった。やめようと思っていたが、ついついそのままになってしまった」と話します。 偽装の詳細に関しては、一部に宮崎県産の肉を混ぜていたと明らかにしました。 谷川食品・谷川長蔵社長 「だいたい３分の１くらいが宮崎産。従業員は知らない。私自身でやったこと。何でこんな馬鹿なことをしたんだろうと、いろいろ思って」 また、谷川食品はほかに鹿児島県鹿屋市と志布志市に約１０の取引先があるということですが、谷川社長は産地偽装を行っていたのは「蓬の郷」に対してだけと話しています。 事態が発覚し、１週間ほど前には宮崎県と九州農政局の職員５人が訪れ、工場内の立ち入り調査と、取引に関する書類の提出を求められたということです。 また、この問題を受けて、県は２２日、県内の全市町村に対して、ふるさと納税の返礼品が総務省の定める基準を満たしているか確認するよう求めています。