新版アニメ『狼と香辛料』エンディングは“ClariSならではの応援歌”異国情緒漂う魅力感じて―インタビュー
軽快さが魅力引き立つ…二人の作る新たな化学反応
──カレンさんは「アンダンテ」を歌っている中で、おふたりならではの化学反応を感じる瞬間はありましたか? カレン:歌声はまったく違うんですけれども、楽曲によって、ふたりで歌っている部分がひとりで歌っているように感じる部分があるんです。それはお互いに感じていることで。「アンダンテ」のようなゆっくり歌うテンポがあったり、タタタンッと軽快に進むリズムがあったりする楽曲は、ふたりの良さを引き出すのにもピッタリで。そういう意味では、クララの良さ、カレンの良さ、がすごく出ている楽曲だなと感じています。 クララ:ひとつの声に聴こえる、という感覚がより際立った楽曲だなと思いました。コーラスも含めてなのですが、今までになかったひとつの声が出来上がった気がしていて。今までもそう聴こえる楽曲の中に、ふたりそれぞれの良さ、合わさったときの良さを感じる曲がたくさんあったんですけれども、より親和性が高くなったというか。それと、温かみを感じるような歌になったんじゃないのかなって思っています。 カレン:ハートフルな曲だなと感じています。この楽曲って誰も急いでないんですよね。それでいて、誰も急かしていない。今自分が生きている中で、いろいろなことに追われすぎてしまって、もう明日のことを考えていて、「なんか生き急いでいるな自分」って思うことがあるんです。この「アンダンテ」を聴いていると、それが一回リセットされるというか。そういった意味でも、温かみを感じられる曲になっているんじゃないかなって思っています。“今”について考える時間が少なくなっている人ってたくさんいると思うんです。そういう人にこそ、聴いてもらえたら嬉しいなって。 ──ClariSならではの応援歌とも言えますね。 クララ:そうですね。ClariSの歌で「頑張れ」と直接的に言うことはほとんどないんです。歌を通して「自分のペースでゆっくりでも良いんだよ」「一歩でも前に進めたら良いんだよ」って伝えているのが、ClariSらしさなのかなと思っています。ClariSらしい応援歌の新作ができたのかなと思っています。 ──特に〈大丈夫 ゆっくり踏み出せるよ〉という言葉に、とても優しい響きが込められているように感じました。 カレン:それはきっとお互いそう思っているところがあるんです。クララに「大丈夫」って言われると、私も「あ、大丈夫なんだな」って思えるし、きっと私が「大丈夫だよ」ってクララに言ったら、きっとクララにとっても自信になる。だからこそ、この〈大丈夫〉という言葉にも説得力が生まれるのかなって思っています。