フォーシームは1球種ではない!? MLBで進化する”投球革命”。スイーパーに代わるトレンドは…?
時代はスイーパーからスプリットへ
2021年から現在にかけては、スイーパーの流行に見られるようなスライダー全盛期だった。しかし打者側もスライダーに目が慣れてきたようで、スライダーの効果が薄れてきている。 米トレーニング施設『Driveline Baseball』 の研究では球質を測る「Stuff+」において3年前のモデルと比較した際に最も効用が低くなったのがスイーパーだという。 現在流行の兆しが表れているのがスプリットだ。千賀晃大のお化けフォークや山本由伸、ケビン・ゴーズマンなどのスプリット使いが活躍し、リーグ全体でスプリットが再評価され始めている。 かつてスプリットはロジャー・クレメンスやジョン・スモルツなどのレジェンド投手が重用したが、グリップによる故障リスクが指摘され一時衰退した。 しかし近年では、スライダーのグリップの方が危険などの仮説も登場し、投手がスプリットを敬遠する傾向は薄れた。またスプリットチェンジなどのバリエーションが登場したことで敷居が低くなったのもあるだろう。 将来メジャーリーグに挑戦する日本人投手が、スプリットだけでは通用するのが困難となる時代は近いのかもしれない。
ベースボールチャンネル編集部