「なんで自分があそこにいたのか」本人さえもよく分からない! マリノス渡辺皓太の先勝弾はまさに執念「やってやろうと」【ACL決勝】
オンサイドの自信が持てず「どっちに転ぶか自分も分からなかった」
[ACL決勝・第1レグ]横浜 2-1 アル・アイン/5月11日/横浜国際総合競技場 【動画】アシストは宮市のジャンピングボレー!ナベコーの逆転弾! 満員のサポーターから、この日一番の歓声を浴びたのは、神出鬼没なMFだった。 5月11日に開催されたアジア・チャンピオンズリーグの決勝・第1レグで、横浜F・マリノスはアル・アインとホームで対戦。2-1で逆転勝ちし、夢にまで見たアジア制覇に王手をかけた。 決勝点が生まれたのは、植中朝日がヘッドで同点弾を叩き込んでから12分後の84分。ヤン・マテウスのクロスに宮市亮がジャンピングボレーで合わせたシュートが、ファーに流れると、渡辺皓太が上手く反応し、執念で押し込んだ。 60分からキャプテンの喜田拓也と代わってピッチに入っていた渡辺は、得点シーンを「正直あんまり覚えてない」という。 「なんで自分があそこにいたのかあんまり覚えてないです。でもチームが負けていましたし、途中から出たので何かしらやってやろうとは思っていました。あれだけの雰囲気を作ってくれたので、結果が出て良かったです。(渾身のガッツポーズは)本当に自然と出た感情です。これだけ素晴らしい雰囲気を作ってくれたので、自然と感情が爆発しました。あんまり慣れてなかったですけど(笑)」 一度はオフサイドで取り消されるも、VAR検証の末に得点が認められた。アシストした宮市は「正直、角度的にというか、感覚的にオフサイドじゃないなというのが自分の中にあった」と自信満々に振り返ったが、とにかく無我夢中で食らいついた渡辺は違った。 「感覚がなくて、どっちに転ぶか自分も分からなかったです」 東京ヴェルディからマリノスに加入して6年。骨の髄までトリコロールが沁み込みつつある25歳は、「マリノスの歴史を変えられるチャンス。なかなかこんなチャンスはない。この優勝がどれだけ大きいものなのかも理解しているつもり。そういったものをプレーで示したい」とクラブ史を塗り替える覚悟だ。 取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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