指揮官の声 青学大・原晋監督「準優勝でいいよと伝えた」駒大・藤田敦史監督「このままでは終われない」/箱根駅伝
◇第100回箱根駅伝(東京・大手町←→神奈川・箱根町/10区間217.1km) 第100回箱根駅伝が行われ、青学大が大会新で2年ぶり7度目の頂点に立った。有力各校の指揮官の声を抜粋する。 第100回箱根駅伝の総合・往路・復路・区間賞成績をチェック! 1位/青学大・原晋監督 「負けてたまるか大作戦を掲げていましたが、11月中旬から12月前半までインフルエンザもあって優勝なんてできっこないという状況でした。ただ、原メソッドという基本軸があるからこそ、アクシデントがあってもトレーニングには柔軟に対応できました。その結果として大会新での優勝につながったと想います。応援くださったみなさんありがとうございました。 12月28日の全体ミーティングでは本音8割、2割はホッとさせて奮起を促すかたちで、『準優勝でいいよ』と伝えました。その後、志貴勇斗キャプテン中心に学生だけで議論があったようです。内容はわかりませんが、最後まであきらめなかったというところにつながったのでしょう」 2位/駒大・藤田敦史監督 「箱根駅伝はやっぱり難しい。3区の佐藤圭汰が競り負けたことでみんなビックリしてしまいました。終わった後は泣いていました。満足はもちろんできません。初めて監督として臨んだ箱根駅伝で、選手たちを優勝に導けなかった反省がある。未熟さが出ました。どうしても疲労や気負いがあった。このままでは終われない。強いチームを作っていくつもりでチーム一丸となってやっていく」 3位/城西大・櫛部静二監督 「初めての3位は正直うれしい。ちょうど(100回目の)節目となったわけですが、これを機に大きく変えたい。変化と挑戦。上を目指してやっていきたい」 4位/東洋大・酒井俊幸監督 「震災は縁のある場所で、輪島は競歩の大会もあるし、定宿としているところもあって、相澤(晃)や西山(和弥)が合宿したこともある。そこのご主人から『頑張って』とメールをいただいたので、やっぱり頑張らなきゃなと想いました。 チームを立て直す上で“結束”というところ。昨年はそこが崩れた。自分のためだけじゃなく、人のためとか、駅伝はそういうところが必要な競技。その積み重ねが100回続いた箱根駅伝。最後は攻めの姿勢を見せて突っ込ませた。再建の一歩。もちろん、あきらめてはいません」 6位/法大・坪田智夫監督 「目標は5位でしたが、往路の時点では難しいと思いましたし、シード争いになると思いました。武田(和馬)をはじめ、復路の選手がしっかりと走ってくれました。選手の健闘を称えたい。 (高橋)彰太が亡くなったのはショックでしたが、部員おのおのが乗り越えたと思います。今回は選手たちの声かけの時に『16人だけじゃない。プラス1人いる』と伝えていました。6位に入れたのは間違いなく、彰太のお陰だと思います」 10位/大東大・真名子圭監督 「シードが取れてホッとしています。正直、ドキドキしました。一時はどうなることかと真っ白になった。9、10区に感謝したい。シード権獲得と一緒に、ようやく伝統が戻ってきたと想います。学生たちと決めたいですが、今後はシード権を取ったからには上位争いができるように」 13位/中大・藤原正和監督 「(体調不良続出で)タスキがつながって、大手町まで帰ってきてくれたので十分。予選会を勝つためには泥臭いことをやらないといけない」 17位/順大・長門俊介監督 「調整不足で片付けてはいけないですが、調整ミス。区間ふたケタばかりで流れが悪くなった。指導者の責任です。100回目の箱根駅伝で、総合優勝11回の伝統校としてタスキを途切れさせたのは深く申し訳ないです。タフさが身につけば、必ず強い順大になる」
月陸編集部