ビームスが初の常設VRワールド 居酒屋や高架下がある理由とは?
ビームスは5月31日、VR映画スタジオのカデシュ・プロジェクトと協業し、VRプラットフォームVRChat内に初のオリジナルワールド「トーキョームード by ビームス」を公開する。ビームスは2020年から世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット」に年2回参加してきたが、常設の自社ワールドを設け、今後拠点とする計画だ。 【画像】ビームスが初の常設VRワールド 居酒屋や高架下がある理由とは?
ワールドに入ると、そこは薄暗い高架下。ビームスのショップの姿はなく、新橋や裏原宿を思わせる居酒屋や飲食店、ゲームセンターやコンビニ、ミュージックホールなどが軒を連ねる路地に出る。高架上を電車が走り、その横には川が流れる。遠くに高層ビルが並び、わい雑感がありつつ、新旧入り混じる感じがいかにも東京らしい。路地を進むと、奥にモダンな建物のビームスのショップがある。
ウインドーには2023年末に発表したオリジナルバーチャル衣装が飾られ、店内にはこれまで発売したオリジナル3Dアイテムを展示して、一部着替えができるギミックを用意。店内のマネキンやディスプレーに手をかざすと出てくる「Use」をクリックすると、PCのブラウザ上でマーケットプレイスBOOTHへと遷移する。2階は撮影スタジオになっている。
「『バーチャルマーケット』に出展し続けたなかで、こだわったアバターがカッコよく撮影できる空間や、ユーザーが気軽に集えるような拠点が欲しいと考えるようになった」とビームスの木下香奈VR担当。ビームスのオリジナルバーチャルアイテムも制作するクリエイターを通じて、カデシュ・プロジェクトに出会い、ワールド制作を依頼した。
全ての建物や店に入れるわけではないが、街を歩くとさまざまな音が聞こえてくるし、5分ごとに電車が走る音もする。リアルな街っぽさにこだわった。「みながわいわい集え、おしゃれなリアルクローズが映える空間作りを心掛けた。ショップ裏の感じや川沿いの抜け感など細部にこだわっているので、ぜひ空間を楽しんでほしい」。