生放送で靴を脱ぎ捨て…キム・テリ“ジョンニョン”、規格外の強烈キャラに視聴者も「スカッとした!」<ジョンニョン:スター誕生>
「二十五、二十一」「悪鬼」のキム・テリが主演を務める韓国ドラマ「ジョンニョン:スター誕生」の第5、6話が10月27日までに配信された。メラン国劇団を追い出され、テレビで流行歌を歌うことになったユン・ジョンニョン(テリ)。「ユン・ジョンニョンとしてしか生きられない」という彼女の、よくも悪くも頑固なキャラクターが光った痛快な生放送シーンに、視聴者からも喝采の声が上がった。(以下、第6話までのネタバレを含みます) 【写真】“童顔”が過ぎる!まるで少女のようなキム・テリ演じるジョンニョン ■ジョンニョン、流行歌歌手に 「ジョンニョン:スター誕生」は、人気ウェブトゥーンを原作に「愛の不時着」や「涙の女王」を手掛けたスタジオドラゴンが制作する、“天性の声”を持つ少女のサクセスストーリー。2003年にユネスコ無形文化遺産に登録された韓国の伝統芸能“パンソリ”をモチーフに、1950年代を生きるジョンニョンと仲間たちの物語だ。 10月26日に配信開始された第5話では、劇団を追い出され、テレビの世界に飛び込んだジョンニョンの活躍ぶりが、27日に配信開始された第6話では、歌劇団復帰を果たしたジョンニョンが定期公演の舞台に端役で出演する展開が描かれている。 ■靴を脱ぎ…生放送で起きた事件 パク・ジョングク(キム・テフン)プロデューサーの下で、流行歌手としての道を歩み出したジョンニョンだったが、その裏に“伝説の歌手チェ・ゴンソンの娘”として売り出す計画があることを知ってしまう。そんな中、第5話では自分を曲げることができない彼女が初めての生放送で“事件”を引き起こした。 赤いドレスにきれいな化粧を施され、ジョンニョンは生放送の舞台に立った。リハーサルで歌謡曲「木浦の青春」の1番を妖艶に歌いこなした後、男性の心情を描いた歌詞の2番では一転、拳を握り大股で雄々しく歌い始めた。その姿に「君は女性だ。舞台上では妖艶に。僕の指示通りに歌え」と激怒のパクPD。歌謡曲の世界では、歌詞を表現することより、女性歌手が女性らしく美しい姿を見せることのほうが重要なのだ。 だが、ジョンニョンは自分を変えることはできなかった。本番でも間奏の間にカメラの前でヒールの靴を脱ぎ、仁王立ちになって悠々と2番を歌い始めた。スタジオで見ていた関係者たちは「放送事故では?」と騒ぎ始めるが、生放送なので誰も止めることはできない。劇団のテレビで団員たちと見ていたムン・オッキョン(チョン・ウンチェ)も、常識破りのジョンニョンの歌唱に「やらかした」と面白そうな笑顔を浮かべている。 ■「今まで見た歌手の中で、ナンバーワンだった」 自分を曲げることができず、望まれる役割を果たすことを放棄して歌い切ったジョンニョン。放送後「すみません。教えてくださった“歌手”としての舞台はできませんでした」とうなだれる彼女に、歌謡曲の基礎を伝授したベテラン歌手パトリシア・キム(イ・ミド)は「ユン・ジョンニョンにしかできない舞台だった。どんな時も納得できない選択はしないで。いい舞台を見せてくれてありがとう。今まで見た歌手の中で、ナンバーワンだった」と語り掛け、抱き締めた。 頑固なジョンニョンの“らしさ”が爆発したテレビの生放送出演エピソード。彼女が本当にしたいことに気付き、「もっと正直に生きます。ユン・ジョンニョンは、ユン・ジョンニョンとしてしか生きられない」と前を向く展開に、視聴者からも「スカッとした!」「劇団のいじめっ子たちもテレビにくぎ付けになってる姿にグッと来た」「自分らしい生き方を貫くジョンニョンが痛快」の声が続々。 そんなジョンニョンを温かく見守り抱き締めた彼女の歌謡曲の師匠・パトリシアにも「素敵な先生」「ジョンニョンは本当にいい師匠に恵まれてる」と感激の声が上がり、テレビの世界で窮地に立たされたジョンニョンを再び劇団に連れ戻したカン・ソボク団長(ラ・ミラン)の行動にも「登場の仕方がかっこよすぎる!」「こんなふうに劇団に戻れるなんて…ジョンニョンは素晴らしい師に恵まれてる」の声が上がった。 ■ジョンニョンを取り巻く魅力的なキャラクターたち 天性の歌声を持つジョンニョンが国劇の世界で大物に成長していく姿を描く本作だが、ジョンニョンを取り巻くキャラクターも魅力にあふれている。 ソボク団長をはじめ、ジョンニョンに期待し見守るオッキョン。有名なソプラノ歌手の娘に生まれたコンプレックスと戦うホ・ヨンソ(シン・イェウン)、定期公演で大きく成長を遂げたホン・ジュラン(ウ・ダビ)といった同期たち。ジョンニョンに歌謡曲の歌い方を教えた歌手パトリシアも、カリスマ性と懐の深さを兼ね備えたキャラクターだった。そして、生放送で勝手な行動をとるジョンニョンの立場をよく読み「ユン・ジョンニョンはもう生放送に出るのは難しいと思う」と言い当てた劇団の先輩パク・ドエン(イ・セヨン)の存在感も光った。 劇団に戻ったジョンニョンは、定期公演のオーディションを突破し舞台に立つことに。「今回は大きな役に飛びつかず、小さな役をもらって周りの演技を学ぼうかと」という思いで端役での出演を希望したが、第6話ではその本番で、大きな“事故”を起こしてしまう。 次回第7話は11月2日(土)にディズニープラスのスターで配信。舞台本番で“事故”を起こしたジョンニョンはソボク団長に「明日から舞台に立つことを許さない」と厳しく叱責される。天性の才能を自分自身でコントロールする術をいまだ身に付けていないジョンニョンの試練が描かれる。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部