40代の独身会社員。ボーナスが「額面80万円」なのに、手取りは「60万円」だった! 同僚は妻子持ちだけど、やっぱり結婚しているほうが「手取り額」は増えるのでしょうか?
ボーナス支給額を見て気分が上がる反面、「こんなに引かれるのか」と驚くこともあるのではないでしょうか。一体どのような項目が差し引かれているのかと、疑問に思う人も少なくありません。 本記事では、40代の「独身」と「家族あり」のボーナスから引かれる社会保険料など具体的な内訳と、それが手取り額に与える差について解説します。また、40歳から始まる介護保険料についても見ていきましょう。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
独身と家族ありで手取り額に差が生じる理由
独身と家族ありで手取り額に差が出る主な理由は、所得税の扶養控除にあります。所得税は年間の収入に応じて課税され、収入が多いほど税額が増える仕組みです。 一方、扶養家族がいると税制上の優遇措置が適用され、税負担が軽くなります。例えば、配偶者控除や扶養控除を受けることで、課税対象となる所得が減り、その結果として所得税が少なくなります。 ただし、ボーナス支給時には配偶者控除は直接適用されません。ボーナスに対する税額は、賞与特有の課税方法に基づき、扶養家族として配偶者もカウントされます(源泉控除対象配偶者や控除対象扶養親族が考慮されます)。 そのため、家族ありのほうがボーナスに対しても有利な税負担を受けることができるのです。
40代・独身の保険料や税金の内訳
図表1は、ボーナス支給額が80万円の場合、40代男性で「単身」「扶養家族なし」「協会けんぽ(東京都内)」「前月給与34万円」という条件で計算しています。
<図表1> 筆者作成 手取り額は、80万円-約19万3300円=約60万6700円
40代・妻と子ども2人の場合の保険料や税金の内訳
図表2は、ボーナス支給額が80万円の場合、40代男性で「配偶者あり」「扶養家族3人」「協会けんぽ(東京都内)」「前月給与34万円」という条件で計算しています。
<図表2> 筆者作成 手取り額は、80万円-約15万1900円=約64万8100円 ■所得税の違いで約4万円の差 ・独身の場合のボーナス手取り額…約60万6700円 ・妻と子ども2人の場合のボーナス手取り額…約64万8100円 ボーナスから控除される社会保険料や税金は、扶養控除など家族に関する所得控除を除けば、独身者と家族ありで基本的に変わりません。