439人が房総の屋根駆ける 5年ぶり鴨川―富津横断レース(千葉県)
房総半島の屋根を東から西へと横断する山岳レース「Coast to Coast房総半島横断レース」が17日、鴨川市の内浦海岸をスタート会場に5年ぶりに開催された。439人のランナーたちが房総の山道を駆け抜けた。 房総横断・鋸山トレイル実行委員会が主催。県や鴨川市、鋸南町などが後援した。 令和元年房総半島台風で、壊滅的な被害を受けた山間部コースを各地域のボランティアらが4年の歳月をかけ復旧。復興支援のシンボル大会として実施された。 コースは、鴨川市の内浦海岸をスタート。清澄養老ラインを一気に駆け上がり、清澄寺へ。東大演習林から今回の最高地点のある元清澄山(標高344メートル)へのトレイルラン。 その後アップダウンを繰り返しながら、林道柚ノ木線や房州アルプスの登山道などを走りながら鋸山エリアへ。眼下の富津市金谷の金谷港にゴールするルート。総距離は72キロ、累積標高約3000メートル。 参加者らはこの日、日の出前の午前5時ごろスタート地点の内浦海岸に集合。強風が吹きつける状況の中、号砲とともにヘッドライトを照らしながら一斉にスタートを切り、房総の山旅へと出発していった。 仲間2人と約11時間で走り切った、館山市の加瀬陽一さん(45)は「一緒に走ってくれる仲間がいたから走り切れた。地域住民として今回のレースは一つの目標としていたこともあったので、復活開催できて良かった。復興に向けて尽力してくれた人たちに感謝したい」と、はつらつとした表情だった。