初の合同祭遺徳しのぶ 小矢部開発の祖・前田利秀、阿曽三右衛門 クロスランドに60人
●担い手の高齢化受け、市が合同開催 小矢部市開発の祖(前田利秀公、阿曽(あそ)三右衛門(さんえもん)翁)感謝祭は7日、小矢部市のクロスランドおやべで開かれた。2人の遺徳をしのぶための祭の担い手が高齢化で不足しているため、今年から市が合同開催する形に変更され、関係者約60人がこれからも顕彰を続けようと意欲を新たにした。 小矢部には町の基礎を築いた「祖」が2人存在する。加賀藩祖前田利家のおいに当たる利秀は、今石動城主として近郊の寺をまちなかに移し、産業を奨励。城下町から宿場町へ発展する石動地区の基礎を築いた。阿曽三右衛門は現在の津沢地区の町立てを行い、年貢米の藩倉を建てて物流の集積地とした。 感謝祭では、桜井森夫市長が「住民の福利を考え、卓越した識見で、町立てへ尽力した2人のご労苦に感謝したい」と祭文を読み上げた。前田利秀公感謝祭実行委員会の吉田康弘会長、阿曽三右衛門翁奉賛会の石間庄二会長がそれぞれ石動、津沢地区の歩みを織り交ぜた奉賛文を読み上げた。引き続き、桜井市長、藤本雅明市議会議長、筱岡貞郎県議、吉田会長、石間会長らが献花を行った。 昨年までの感謝祭はゆかりの地である小矢部市八和町の本行寺と津沢の阿曽緑地公園で、それぞれ行ってきた。今後は市の中央部に位置するクロスランドおやべで、10月の第1月曜に実施される。