熱唱する稲葉浩志（c）NHK

　ロックユニット「B＇z」のボーカリスト稲葉浩志（60）がこのほど、東京・渋谷のNHKで30日放送の音楽番組「tiny desk concerts JAPAN」（総合午後11時）の収録を行った。 　「tiny desk concerts」は、米国の公共放送NPRが2008年にネット展開し、全世界にブームを巻き起こした音楽コンテンツ。アーティストが名前の通り「小さな机」でパフォーマンスする。他では聴けないオーガニックなサウンドと親密なライブの雰囲気が魅力で人気は全世界に飛び火。テイラー・スイフト、BTSなどのビッグネームも出演した。

30日放送の「tiny desk concerts JAPAN」に出演する稲葉浩志（中央）

　日本では今年3月にNHK国際放送「NHK WORLD JAPAN」でレギュラー放送がスタート。初回放送のゲストには藤井風を迎えた。10月期は総合でのレギュラー放送が決まり、初回は日本音楽界のレジェンド、稲葉が登場した。 　収録スペースはNHK内のオフィスで、広さは幅3メートル、奥行き3・4メートルと狭い。普段はミーティングなどに使用されている場所だという。 　バンドメンバー4人と登場した稲葉は、この日のために組んだセットリストで「ブラックホール」など全6曲を披露。曲の合間には「ガチオフィスなんですね」と周辺をまじまじと見回した。 　スピーカーなしの生声で普通のライブとは違う特別なパフォーマンスを届けた稲葉は「ものすごくすてきな時間。他の人には、やらせないで」と切望し笑いを誘った。 　収録後、取材に応じた稲葉は「各楽器がよく聞こえて、うるさくなくて、すごいクリア。それが絶妙なバランス」と感心した。加えて世界に向け「日本でこういう人がいるというのをたまたま見つけてもらって面白がってもらえれば」と意気込み、若いアーティストに向けては「違う音楽体験になるので、ぜひいろんな方にやってもらいたいですね」とメッセージを寄せた。 　同番組は30日の「NHK WORLD JAPAN　国際放送」（午前0時10分ほか）でも放送される。