奥田瑛二、杏サプライズ登場に感極まる「感無量で何も言えない」:「報知映画賞」
奥田瑛二が16日、都内で行われた『第49回報知映画賞』(報知新聞社主催)表彰式に登壇。映画『かくしごと』で助演男優賞を受賞した。表彰式には同作で共演し、奥田演じる里谷孝蔵の娘・里谷千紗子を演じた杏が、サプライズでお祝いに駆けつけた。 【写真】奥田瑛二&杏『第49回報知映画賞』表彰式の模様 『報知映画賞』はスポーツ新聞が単独で開催する初の映画賞として1976年に誕生し、今年で49回目の開催となった。 映画『かくしごと』の原作は「ミステリー作家が描く感動小説」として評価も高い、北國浩二氏の「嘘」(PHP文芸文庫)。映画『生きてるだけで、愛。』で鮮烈な長編監督デビューを飾った映像クリエイター、関根光才の長編第二作目。杏を主演に迎えた、子を守る母親の強烈な愛と嘘の物語。心揺さぶるヒューマン・ミステリー作品。 奥田瑛二は、本作で認知症を患っている里谷千紗子の父親・里谷孝蔵を演じた。その演技が評価され、助演男優賞を受賞。表彰式では、本作で主演を務めた杏がお祝いに駆けつけた。そのサプライズに奥田は感極まった様子。 映画『かくしごと』で奥田の娘役を演じた杏は、「家族役を演じることはその現場限りのはずなのに、なぜかその後もずっと特別な思いがあって。今回奥田さんとは現場でほとんど話せなかったんです。画面の中のお父さんの姿のまま、カメラが回っていないときも役の姿でいらっしゃったので、実はちゃんとお話ができたのは映画が完成してからです。そこで本当の奥田さん会えた気がしました。現場で演じる背中を見てすごくかっこいいなと思いました。受賞されたことは自分のことのように嬉しく思っています」とお祝いの言葉を述べた。 奥田は、「フランスからよく来れたなあ。感無量で何も言えない。今回の賞とカンヌをダブル受賞したような気持ちになりました。お父さんの渡辺謙さんとは長い付き合いで、彼女(杏)の父親役をやるというときに、自分の娘の安藤サクラと共演するよりも緊張するなと思ったんです」と心情を吐露。 『報知映画賞』とは縁がなかったと話す奥田。「自慢ではないのですが『報知映画賞』以外の賞は全て持っています。足りなかったのはこの賞です。こうやって娘が(杏)が駆けつけてくれたのは、泣くのを堪えるのに精一杯で。最近で一番嬉しい。杏ちゃんの父親は渡辺謙さんだけではなくて、俺でもあるんだよと言ったことがあるけど、本当にありがとう」と感謝を伝えた。 【受賞者一覧】 主演男優賞:横浜流星(『正体』の演技に対して) 主演女優賞:石原さとみ(『ミッシング』の演技に対して) 助演男優賞: 奥田瑛二(『かくしごと』の演技に対して) 助演女優賞:吉岡里帆(『正体』の演技に対して) 監督賞: 塚原あゆ子(『ラストマイル』の演出に対して) 新人賞: 越山敬達(『ぼくのお日さま』の演技に対して) 新人賞:中西希亜良 (『ぼくのお日さま』の演技に対して) 特別賞:平泉成(『明日を綴る写真館』の演技と長年の映画界への貢献に対して) 特別賞:草笛光子(『九十歳。何がめでたい』の演技と長年の映画界への貢献に対して) 【投票規定】 対象期間は2023年12月1日から24年11月30日までに有料で1週間以上一般公開、もしくは公開予定の新作に限る。 ・俳優賞、監督賞は対象の作品名も明記。 ・新人賞は原則として3年以内に本格デビューした俳優、監督とする。 ※海外作品に出演した日本の俳優、海外作品を演出した日本の監督も対象となる。 【選考方法】 各賞ともファン投票上位から報知映画賞事務局(顧問・渡辺祥子氏)が、原則、作品15、個人10、アニメ5をノミネート。その中から選考委員会で決定。 【選考委員】 荒木久文(映画評論家)、木村直子(読売新聞文化部映画担当)、見城徹(株式会社幻冬舎代表取締役社長)、藤田晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役)、松本志のぶ(フリーアナウンサー)、YOU(タレント)、LiLiCo(映画コメンテーター)、渡辺祥子(映画評論家)の各氏(五十音順)と報知新聞映画担当。