【高校野球】一関学院 今季初公式戦で完封発進 松本導士主将が先制2点適時打…センバツ落選ショック吹っ切る
◆高校野球 ◇春季岩手県大会 県南地区予選 準々決勝 一関学院4-0水沢第一(1日、一関総合運動公園ほか) 昨秋東北大会4強の一関学院が今季初の公式戦となる準々決勝に臨み、水沢第一に4―0で勝利。春季県大会(17日開幕、きたぎんボールパークほか)出場を決めた。今春のセンバツ甲子園で東北地区の一般選考“最後”の3枠目を争うも落選。ショックを受けながらも気持ちを切り替え、夏の日本一を目標にチーム一丸となって進む。 ■県大会へ出場決定 落選のショックから約3か月、一関学院が“再出発”の白星だ。今季公式戦初戦に4―0で勝ち、県大会出場決定。2回1死一、二塁から左翼線へ先制の2点適時打を放った7番・右翼の松本導士主将(3年)は、「強く、コンパクトに打とうとした結果が長打になって良かった」と振り返った。守備では先発右腕の久池井(くちい)駿平(3年)が8回を投げて3安打無失点の好投。高橋滋監督(51)は「守備をしっかりしないと、とずっと話していた。ピッチャーを含めて守備は良かった」と評価した。 ■高橋監督の言葉響く 同じ昨秋東北大会4強の学法石川(福島)と今春センバツ“最後”の枠を争ったが、1月26日の発表で名前を呼ばれることはなかった。松本は「気持ちは…、下がりました」と素直に明かした。気持ちが今一つ乗らない日々もあったが、指揮官の言葉が胸に響いた。 「このままやっていても夏は勝てないぞ。絶対夏に甲子園に行く気持ちで練習していこう」。松本は「夏の甲子園優勝を頭に入れて、しっかり力をつけようとやってきた」と話し、雰囲気が緩んだときには「この気持ちを忘れたのか!」と厳しい声が飛ぶようになった。 “新戦力”も出てきた。昨秋は背番号15だった小原羚汰(3年)が背番号6をつけ、5番・遊撃でスタメン出場。4打数3安打と打線を活性化させ、「つなぐことを考えて、状況に応じた打撃ができた」と胸を張った。1ケタ背番号をつけたのは初めて。冬場の成果を結果につなげた。 県大会に向けて「相手がどこでも、守備からリズムをつくる自分たちの野球をやるだけです」と松本が決意を見せた。一度は落とした視線を前に向け、目指すは夏の甲子園優勝。一関学院が一歩ずつ前へ進んでいく。 (有吉 広紀)
報知新聞社