20年前の中越地震で被災し被害を受けたニシキゴイの産地に賑わい

今年も、ニシキゴイの"池上げ"が始まりました。長岡市山古志地域の養鯉業者では、成長したニシキゴイをハウスに移す作業が行われています。20年前の中越地震で被災し、壊滅的な被害を受けたニシキゴイの産地では、多くの海外バイヤーが訪れ賑わっています。 【動画】【中越地震から20年】山古志のニシキゴイの”池上げ”始まる－海外バイヤーで賑わい【新潟・長岡市】 長岡市山古志地域。丸重養鯉場の田中重雄さん。息子たちと一緒に、ニシキゴイを野池からハウスに移す『池上げ作業』を行っていました。池上げを見守るのは、タイやベトナム・オランダなど、6カ国のバイヤーたちです。 ■日本在住ベトナムから ヴー・バン ギェムさん 「ベトナムでも日本のニシキゴイほしい人いっぱいいます。」 ■オランダから ステファン・コースターさん 「ニシキゴイは、生きがい。いつもニシキゴイのことを考えているよ。」 現在は、東南アジアやヨーロッパだけではなく、中東の国々との輸出が伸びているといいます。 ■丸重養鯉場 田中重雄さん 「海外の輸出の勢いが順調に伸びてくれて、ニシキゴイの地位っていうのが20年前よりも相当アップしているし、我々の業界としてもこの20年は相当進歩しているなっていう感じ。」 しかし、20年前ニシキゴイの産業が存続の危機に直面しました。丸重養鯉場では、中越地震で5つあるハウスは半壊し、野池も崩れました。親ゴイは何とか助け出したものの、完全に復興するまで10年近くかかったといいます。 ■丸重養鯉場 田中重雄さん 「ずーっと必死だったから、この年がこれがきついなんてもんじゃない。みんなきつかった。」 現在は、息子3人と養鯉業を営んでいる田中さん。山古志の人口は、震災前の3分の1程度まで減る中、田中さんはこの土地で生きることが産業を守ることにつながると話します。 ■丸重養鯉場3代目 田中重嘉さん 「ここで一生懸命、自分たちがやっていくっていうことが山古志の土地を守るっていうか、生かすというか、そういうのにはつながると思います。」 ■丸重養鯉場 田中重雄さん 「人を惹きつける要素が山古志にはある。そういうものを見に来てくれたりする人が耐えなければ、それが励みになるから、山古志はいつまでも栄えていかれると思う。」