『トップガン マーヴェリック』でのイヤなヤツぶりは演技だった! ハリウッド最注目のグレン・パウエル主演・製作・脚本による傑作クライム・コメディ【ヒットマン】
えいがの絵日記 その26
イラストレーターのともゑさんが、心に響いた映画をイラスト絵日記にするシリーズ。今回は、あのリンクレイター監督が、旬な才能と組んだ作品。殺し屋に扮した大学教授の実話がベースだ。 【画像】『ヒットマン』えいがの絵日記はこちら
『マーヴェリック』でエリート候補生を演じたあの彼が
ちょっと大人のクライム・コメディ これはざっくりとした実話です。 アメリカで、ニセの殺し屋に扮し多くの人物を逮捕へ導いた男の物語。 主演は今人気急上昇!『マーヴェリック』のグレン・パウエル。監督はリチャード・リンクレイター。 脚本も手がけた2人の熱意・工夫・ユーモアがつまった作品です。
殺人依頼が完了したら、逮捕!
ふだんは地味な大学講師(離婚歴アリ) 本業の傍ら、地元警察のおとり捜査に協力しているゲイリー。 日常生活の反動か、意外にも殺し屋を演じる才能が! 殺人依頼を引き受けるフリをして現金を受け取れば完了。 順調に任務をこなす中、「夫を殺して」ひとりの美女から現金を差し出され…
演じることに役立つ学問
ゲイリーの研究熱心ぶりに大笑い カツラにメガネ、喋り方、果ては殺人方法の詳細まで! まさに"顧客”のニーズに合わせた七変化。すぐに心を許す依頼人たち。 あ、そうか、彼の専門は心理学と哲学。 人を欺くのにこれほど完璧な下準備はありませんね。
ひとりの中にはいろんな人格があるのかも
あくまでも殺し屋はいっときの姿。 着替えれば元の地味な姿に。 でも美女を出逢ってその配分が変わっていきます。時間も内面も。 彼女と知り合い始めた頃のセリフ 「今ここにいるのは かなり本当の自分だ」 着せかえゲイリーを愛でつつ理想の自分て意外と側にいるかもなんて思わせてくれた映画でした。
『ヒットマン』(2023) Hit Man 上映時間:1時間55分/アメリカ
監督:リチャード・リンクレイター 脚本:リチャード・リンクレイター、グレン・パウエル 出演:グレン・パウエル(兼製作)、アドリア・アルホナ 他 大学教授ゲイリー(パウエル)は、ひょんなことから警察のおとり捜査で殺し屋役をするハメに。依頼人にピッタリの殺し屋像を作り上げることに意外な才能を発揮し、次々と手柄を上げるが、夫を殺してほしいという美女と恋におちてしまい…? 人間ドラマの名手リンクレイター監督が、実話を元にしゃれたクライム・コメディに仕立てあげた。注目すべきは、主演のパウエル。『トップガン マーヴェリック』(2022)ではパイロットのエリート候補生ハングマンをイヤミたっぷりに演じていたが、こちらでは地味な教師から、クセ強めの犯罪者たち、そして第二の自分となる素敵な殺し屋まで説得力ある演技を披露、そのうえ、製作と共同脚本まで手がけたというから大注目の才能誕生だ。ヒロインを演じたアルホナのフレッシュな魅力も印象的。
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