京都国際がサヨナラ勝ちで初の近畿王者!2年生左腕の西村一毅が劇勝呼ぶ110球完投
◆春季近畿大会 ▽決勝 京都国際3×―2智弁和歌山(2日・明石トーカロ) 決勝が行われ、京都国際がサヨナラ勝ちで春、秋通じて初優勝した。2年生左腕の西村一毅(いっき)が、5安打2失点(自責1)で完投。京都勢としては2008年の福知山成美以来、16年ぶりの春Vとなった。智弁和歌山は2年ぶり4度目の優勝を逃した。 試合終盤、京都国際の西村はブルペンで準備を始めたエース左腕・中崎琉生(3年)の姿を見て、気合を入れ直した。「投げさせない。自分が投げきる」。110球の力投が、相手の暴投によるサヨナラ勝利を呼んだ。「試合前は打たれるかなと心配だったけど、少し抑えることができて良かった」と胸を張った。 22年に森下瑠大がドラフト4位でDeNA入りし、昨年は杉原望来(みらい、広島育成3位)と長水啓真(ソフトバンク育成8位)がプロ入りした。いずれもサウスポー。現エースの中崎を含め、毎年のように好左腕が育つ。理由を問われた小牧憲継監督(40)は「(宮村貴大)部長が左ピッチャーで、左の感覚が分かりやすいというのはあるんでしょうけど…。単純にいい選手が入ってきているだけ(笑い)」と謙遜。「上で活躍している子の姿を見て、それが受け継がれていく。伝統になっているのかな」と喜んだ。 西村は21年夏の甲子園・3回戦の二松学舎大付(東東京)戦で完投した森下に憧れて入学。今春センバツはベンチ入りを逃したが、その後は春季京都府大会決勝(京都外大西戦)や近畿大会1回戦などで結果を残してきた。「中崎を抜かすつもりで、エースになる覚悟であと1か月を過ごしてほしい」と指揮官。今夏、再び聖地へ―。“左腕王国”が一層勢いづいた。(瀬川 楓花) ◆西村 一毅(にしむら・いっき)2007年7月7日、滋賀・甲賀市生まれ。16歳。綾野小2年から水口少年野球団で始め、水口中では近江ボーイズでプレー。京都国際では1年秋からベンチ入り。最速136キロ。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。175センチ、67キロ。左投左打。
報知新聞社