（ブルームバーグ）： 米メディア大手でＣＢＳやＭＴＶの親会社のパラマウント・グローバルは、デービッド・エリソン氏率いる独立系製作会社スカイダンス・メディアとの合併に向けた取引に近づいた。

事情に詳しい複数の関係者によると、パラマウントの支配的株主シャリー・レッドストーン氏は、スカイダンスに保有株を売却することで暫定合意に達した。また、パラマウントとスカイダンスは、統合に向けた取引の大枠で合意しており、30日間の排他的協議期間を利用し詳細を詰めるという。

パラマウントとスカイダンスはコメントを控えた。レッドストーン氏は取材要請に応じなかった。

パラマウントではテレビ視聴者が他の娯楽形式に流出し、ストリーミングサービス開発に多額の費用がかかったことから、株価はここ数年下落している。３日の取引終了時の時価総額は91億7000万ドル（約１兆4000億円）。

こうした株価下落を受けレッドストーン氏は、米オラクルの共同創業者で資産家のラリー・エリソン氏の息子であるデービッド・エリソン氏へのパラマウント売却を検討している。レッドストーン一族の持ち株会社であるナショナル・アミューズメンツはパラマウントの80％近い議決権を保有しており、いかなるディールでもナショナル・アミューズメンツの承認が要となる。

一方のスカイダンスは、「トップガン　マーヴェリック」などの映画でパラマウントと提携している。ただ、パラマウントと完全に合併するのはもっと複雑で、合意に達する保証はない。レッドストーン氏が保有するパラマウント株の取得に加え、同社の他の株主を満足させるディールをまとめねばならない。

米紙ウォールストリート・ジャーナルは３日早くに、パラマウントとスカイダンスが排他的交渉に入ることに合意したと報じた。

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原題：Redstone Has Tentative Deal to Sell Paramount Stake to Skydance（抜粋）

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