法律婚1回、事実婚2回の48歳男性が、“3度目の離婚”をした今思うこと「失敗ではなく経験」
3度の失敗から考える理想の結婚
「結婚は法律婚でも事実婚でも、形が大切なのではなく、内実が大切だというのは、一貫して思っています。事実婚は無責任だという批判もありますが、一緒にいたいという気持ちだけで、おめでとうと言ってくれる社会になるといいですね。冒険する自由は誰にでもあります」 今後、結婚するとしたら、どんな結婚の形態を選ぶのだろうか。 「相手次第だと思います。結婚は人の行動を縛るけれど、心は縛れない。事実婚を選ぶ人もいますが、相手の人生を左右するのだから、責任があると思います。結婚に懲りてしまうのは、制度に縛られたことによって、心まで縛られてしまった人ですよね。共同親権が今話題ですが、結婚・未婚(事実婚)問わず、親子関係が保障されれば、結婚は子どものこととは切り離され、“オンリーラブ”になります。離婚を失敗と取るのか、経験と取るのかで違いますが、僕は後者です。だから本を書くこともできました」 まだ懲りていないという宗像氏は、相手の条件ではなく、あくまでも愛情が尊重される結婚のあり方や社会を望んで、これからも結婚には前向きだ。婚姻率が下がっている今、自分が結婚やその相手に何を望むかを見極めることが大切なのではないか。宗像氏はこれからも「冒険」をやめないだろう。 <取材・文/田口ゆう> 【宗像充】 1975年生まれ。ライター。大学時代は山岳部に所属し、登山、環境、平和、家族問題などをテーマに執筆をおこなう。子どもと引き離された自らの体験から、共同親権運動をはじめ、2019年に「共同親権集団訴訟」で国を訴える。著書『ニホンオオカミは消えたか?』『ニホンカワウソは生きている』『引き離されたぼくと子どもたち』『共同親権』『南アルプスの未来にリニアはいらない』ほか 【田口ゆう】 ライター。webサイト「あいである広場」の編集長でもあり、社会的マイノリティ(障がい者、ひきこもり、性的マイノリティ、少数民族など)とその支援者や家族たちの生の声を取材し、お役立ち情報を発信している。著書に『認知症が見る世界 現役ヘルパーが描く介護現場の真実』(原作、吉田美紀子・漫画、バンブーコミックス エッセイセレクション)がある。X(旧ツイッター):@Thepowerofdive1
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