全開の黒崎一護をまだ演じていない!『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』
『週刊少年ジャンプ』で連載され、シリーズ累計発行部数は1億3000万部を超えるなど、完結後も世界中で根強い人気を誇る『BLEACH』。そのシリーズ最終章となる『千年血戦篇』のTVアニメ第3クール“相剋譚”がついに放送開始! 今回は主人公である黒崎一護役の森田成一と、彼の前に立ちはだかるかつての友・石田雨竜役の杉山紀彰に、キャラクターを演じての感想や、豪華キャスト陣が揃った収録の様子について聞いてみた。 【関連画像】インタビュー写真と『BLEACH』OPカットを見る!(9枚) ――第2クール“訣別譚”までを振り返っての感想は? 森田 久しぶりのTVアニメ『BLEACH』ということもあって、ファンの皆さんの盛り上がりが想像をはるかに超えていたことに驚きました。その反響の高さをうけて僕たちも一緒になって気持ちを盛り上げていったことで、あの第1クールでの一気呵成な勢いが生まれたのかなと思います。 杉山 そんな第1クールの熱量を引き継ぎつつ、第2クール“訣別譚”では大迫力の映像と壮大なストーリーが展開されていったと思います。特に原作者である久保帯人先生が、総監修として原作コミックで描かれていなかったキャラクターたちの表情やシチュエーションなどを掘り下げてくださったのがすごく印象的でした。僕らの中で想像することしかできなかった数々のシーンが映像となって丁寧に描かれていたのは、『BLEACH』という作品のファンとしても純粋に嬉しいことでした。 ――『千年血戦篇』では、どのように一護と雨竜を演じてきましたか? 森田 『千年血戦篇』第2クールまでの一護って、原作コミックでも登場回数がすごく少ないんです。そのため、感情の繋がりや成長過程がなかなか見えず、モチベーションをどう保っていくか不安がありましたが、そこは一護の零番隊との修業といったアニメオリジナルのシーンを用意していただき乗り切った感じです。原作というガイドブックがない中で一護を演じないといけなかったので、監督や久保先生にその都度いろいろお聞きしながら収録させていただきました。 杉山 確かにいまのところ二人の登場シーンは少ないのですが、一護と雨竜の関係性は『千年血戦篇』のメインストーリーに絡み合う縦軸的な意味合いがあると僕は思っています。今後第3クール、そしてクライマックスの第4クールにギュッとその活躍がまとめて描かれていくことになるのかなと、そんな風に期待しています。 ――第3クールは既にアフレコを終えたと聞きました。収録時の感想を教えてください。 森田 僕の中では第2クールの延長といった感じですかね(笑)。意識して変化させたところはありません。ただ自分が原作を読んで思い描いていた「こう演じていこう」という想定とは、また違ったものになった気はします。実は『千年血戦篇』に入ってから、全開の一護をまだ演じていないんです。最終決戦というゴールが見えている第4クールに向けて、まだまだ自分を押さえつけながら一護を演じているみたいな、いまはそんな状態だと思っています。 杉山 まだまだ溜めている状態ということですか? 森田 そうですね。でもTVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』は原作にないシーン満載なので、もしかしたら全開状態をお見せできるのはかなり先になってしまうかもしれませんが(笑) 杉山 雨竜については、監督や久保先生に『BLEACH』の原作コミックを初めて見た人たちの読後感と同じように「なんで雨竜はそっちに行っちゃったの? どうして?」といった気持ちになってほしいという意向がありましたので、収録時には雨竜の葛藤や心の機微のようなところをあえて見せないように、淡々としたお芝居を心がけました。一護に「なんなんだよ!」と言われてもスンとしている感じでやっています。あとは……詳しく話すとネタバレになってしまうので「お楽しみに」としか(笑) 森田 いやいやいや(笑) 杉山 しかし第3クールでは劇的な転換が雨竜にはありますので。お楽しみに!