元ライト級3冠の吉野修一郎再起戦へ前日計量パス 目指すは「ロマゴンスタイル」
◆プロボクシング ▽スーパーライト級(62・5キロ契約)8回戦 吉野修一郎―ジュレス・ビクトリアーノ(17日、東京・後楽園ホール) 元東洋太平洋、WBOアジアパシフィック、日本ライト級(61・2キロ以下)3冠の吉野修一郎(三迫)が16日、都内の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨んだ。62・3キロで1発パス。対戦するジュレス・ビクトリアーノ(フィリピン)も62・2キロでパスした。「ライト級のリミットよりは1・3キロ重いので、まだいいですけど、減量はやっぱり嫌ですね」と苦笑い。ほっとした表情を見せた。 吉野は17年10月に日本ライト級王座を獲得すると、19年10月にはWBOアジアパシフィック、東洋太平洋王座も獲得。地域3冠王となった。タイトルを返上し、昨年4月に米ニュージャージー州で現WBCライト級王者シャクール・スティーブンソン(米国)との同級挑戦者決定戦に臨んだが、2度のダウンを喫するなど6回TKO負け。「今でも見返します。たらればになりますけど、こうすればよかった、こういうことすればよかったって」と唇をかんだ。 昨年7月には、尺骨(しゃっこつ)神経まひ、遊離軟骨、変形性関節炎があった右肘の内視鏡手術。10月からジムワークを始めているが、現在でも痛みは残る。「医師からもつきあっていくしかないと言われています」。それでも、再び世界を目指し「イメージとしてはロマゴンのスタイル。攻撃を止めない。相手に恐怖心を持たせる」。元世界4階級制覇ローマン・ゴンサレス(ニカラグア、帝拳)のような攻撃的でプレスをかけ、つなぎの間も常にカウンターを狙う練習を積んできた。 17日の試合は今月いっぱいでジムから独立する椎野大輝トレーナーとコンビを組む最後の試合になる。プロ17戦目で初黒星を喫してから約1年2か月ぶりの再起戦。「ぼくにとってのチャレンジマッチです」。吉野が覚悟を持ってリングに上がる。 戦績は32歳の吉野が16勝(12KO)1敗、26歳のビクトリアーノが13勝(10KO)7敗。
報知新聞社