大阪・道頓堀「金龍ラーメン」看板の龍の尻尾…高裁判決でついに撤去へ 運営会社は「あの立体看板は当社そのもの。たかがしっぽではない」
大阪・ミナミの「金龍ラーメン道頓堀店」。店舗を飾る龍の立体看板が、地元客や観光客に長年親しまれていますが、ついに「しっぽを切る判断」をすることになりました。背景にあるのが裁判の判決です。
◆「立体看板のしっぽの部分や庇が境界線を越えている」訴訟
大阪・ミナミの「金龍ラーメン」にある龍の立体看板については、店先の路地からが隣の土地にあたり、土地を所有する不動産会社が「立体看板のしっぽの部分や庇が境界線を越えている」として、金龍ラーメンの運営会社を相手に撤去を求める訴えを起こしていました。 いっぽう金龍ラーメン側は「撤去費用は高額になり、ブランドイメージも低下する」などとして、訴えを退けるよう求めていました。23年に大阪地裁が「立体看板と庇は、土地の所有権を妨害している」として、金龍ラーメン側に撤去を命じる判決を言い渡したのに続いて、24年5月には大阪高裁が「庇及び立体看板を撤去せよ」とする判決を言い渡していました。
◆龍のしっぽを切るという判断
運営会社は14日、「上告を検討しましたが、龍の立体看板を目印に足を運んでいただいている国内外のお客様に真摯に向き合っていくため、負担のかかる裁判手続きにこれ以上心血を注ぐのは難しいと判断」したということです。 そして、「断腸の想いではありますが、判決に則り、龍のしっぽを切るという判断をくだす」と発表しました。
◆運営会社「あの立体看板は当社そのもの、たかがしっぽではない」
金龍ラーメンの運営会社は、MBSの取材に対し「あの立体看板は当社そのものなんです。たかがしっぽではない」と話しました。 しっぽを切断する時期については、隣地の所有者らとの協議、調整を経て決定していくということですが、今月中には切る予定だということです。またその間の営業は続けるとしています。