北野武監督、新作はコメディー ゆかりのベネチア映画祭で公式上映
イタリアで開催中の第81回ベネチア国際映画祭で6日、北野武監督の新作「Broken Rage」が公式上映された。62分間のコメディー作品で、会場では何度も拍手と笑いが起きた。 賞の対象にならない「アウト・オブ・コンペティション」部門で上映された。「ねずみ」と呼ばれる殺し屋の主人公が警察に捕らわれ、罪を見逃してもらう代わりに覆面捜査官になる、というストーリーだ。北野監督が「ビートたけし」として主演も務める。 北野監督と出演者の浅野忠信さん、大森南朋さんが会場入り。上映後は5分間を超えるスタンディングオベーションを浴びた。 上映前の会見で北野監督は「気楽に撮った作品。まさかこんなところに来るとは」と驚きを隠さなかった。 1997年に「HANA―BI」で最高賞の金獅子賞を得るなど、ベネチア国際映画祭にはゆかりがある。「監督として(人気に)火がついたのはヨーロッパやアメリカから。感謝している」と語った。 北野監督がレッドカーペットを歩く直前には、過去作「菊次郎の夏」のメインテーマである、久石譲の楽曲「Summer」が流れた。(平岡春人)
朝日新聞社