NPO施設で暮らすスリランカのボディーガード PTSD抱えながら、住民と交流【あなたの隣に住む「難民」⑤】
ナイジェリアやエリトリアなどの仮放免者を中心に、これまでに26カ国の74人を受け入れてきた。年約4千万円に上る経費は、民間の寄付と、国や自治体の助成金で賄う。食料を提供してくれる団体も多い。 特に力を入れているのが、地域住民との交流だ。入居者に日本語を教えてくれる先生を募り、庭の畑に子どもを招き、難民に関する勉強会を開いている。入居者が市内の高齢者施設でボランティアをしたり、イベントで料理を提供したり、小学校で話をしたりすることも少なくない。 23年4月には東京都小金井市に二つ目の施設を立ち上げた。「外国人が怖いと思っていた人も、一緒にご飯を食べたら、名前で呼び合うようになる。難民を歓迎する地域が広がっていけば、日本社会は変わる」。有川事務局長は力を込める。