旧長崎医科大の被爆遺構か 研究所予定地で発掘、調査
長崎大は7日までに、原爆で被災した旧長崎医科大(長崎大医学部の前身)の建物跡とみられる遺構が発掘されたと明らかにした。長崎市によると、木造中心だった校舎はほぼ全て倒壊、焼失しており、現存する遺構は国指定史跡の旧門柱などわずか。被爆の惨状を探る新たな資料となる可能性があり、大学側が出土品の調査を進めていく。 同大によると、医学部の入る坂本キャンパス(長崎市)で昨年10月、新設する感染症研究施設の予定地を試掘した際、深さ約60センチの地中から建物の土間とみられるコンクリートの遺構が見つかった。戦後、建物を建てた記録はなく、被爆前の地図と照らし、生化学教室の跡である可能性が高い。