万世中吹奏楽部の演奏を聞く石川勝さん（右下）＝南さつま市市民会館

　鹿児島県南さつま市の万世中学校吹奏楽部の第４５回定期演奏会が２５日、市民会館であった。楽器の一部は東京の会社会長石川勝さん（８１）の寄付を活用し新調したばかり。来場した石川さんのリクエストに応じ感謝した。 【写真】南さつま市の位置を地図で確認する

　吹奏楽部は１６人。演奏会では計１２曲を演奏した。石川さんは亡き妻の母校という縁で万世小と万世中にそれぞれ１０００万円ずつ寄付。同部は、古くなったティンパニやドラムセットなど７種ほどを買い替えた。 　リクエストは校歌のほか、妻が好きだったという「故郷」「椰子（やし）の実」。石川さんは「素晴らしい演奏。妻が喜ぶ姿が目に浮かぶ」と笑顔。３年の森田羽華部長は「新しい楽器で技術も上がった。最後の演奏会で支えてもらった多くの方に全力の音色を届けられた」と語った。