なにわのスーザンボイル、 国歌斉唱で話題「マダム敏子」の生き方とは
“なにわのスーザンボイル”?はどんな女性か
シャ乱Qはたけ作詞・作曲『チャリンコ』を熱唱するマダム敏子&グループまほろば THEPAGE大阪
“なにわのスーザンボイル”と呼ばれる女性がいる。抒情歌(じょじょうか)歌手のマダム敏子さん(72)だ。このほど彼女率いるヒョウ柄衣装のメンバーたちが「京セラドーム大阪」(大阪市西区)に大集合。抒情歌や新曲を歌い上げ、歌の合間にアメちゃんを投げるというパフォーマンスで観客を楽しませた。さらに試合前のセレモニーではうってかわって厳かな国歌斉唱で美声を披露した。いったいどういう女性なのだろうか。話を聞いてみた。
平均年齢72歳 50代~80代で構成
「京セラドーム大阪」で行われたオリックス・バファローズ主催公式戦の試合前セレモニー。この日、国歌斉唱で注目を集めたのは、マダム敏子&グループまほろばだ。 さすがに厳粛な雰囲気だったが、その前の屋外イベントでは観客に強烈なイメージを与えるパフォーマンスを見せた。マダム敏子&グループまほろばは47人、この日は32人がステージに上がった。大阪のおばちゃんたちのグループで、ヒョウ柄衣装が特徴となっている。しかも、平均年齢72歳。50代~80代で構成されている。 「昭和52年からボランティア活動をやっています。電車賃も実費。無料のところは必ず行きます。そういうスタンスでやっています。グループは抒情歌愛好者の集まりで、抒情歌を歌います。それを聴いて涙を流す人もいますね。メンバーは口コミで広がりました。ぜんぜん数は減っていないんですよ。今日はみんなで国歌を歌唱し、喜びもひとしおです」(マダム敏子さん)
マダム敏子は音大卒業 府知事表彰も
マダム敏子さんは大阪音楽大学声楽科卒業、大学在学中よりカワイ楽器などでピアノ講師を務め、個人レッスンは60人。昭和52年~60年、グループまほろばを結成し、代表を務めた。 ボランティアを主として、コーラスを含め、洋楽・邦楽の指導者が集まり、合同演奏をするというもの。それが注目を浴びて「MBSナウ」で演奏し、その後、多くのテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などで紹介された。 そして1998年(平成10)8月、グループまほろばを再結成し、また活動を始めた。最近は“なにわのスーザン・ボイル”と呼ばれることも…。さらに長年にわたるボランティアの貢献に対し、2014年(平成26)に大阪府八尾市市長、2015年(平成27)には大阪府知事より表彰を受けている。