ロッテ・鈴木 飛躍のレギュラーシーズン チームトップ51登板、防御率0・73 「充実していた」
大成長のレギュラーシーズンを過ごした。ロッテ・鈴木昭汰投手(26)は今季、自己最多の51登板を達成。開幕から無傷の14試合無失点をマークし、さらに開幕から27試合は自責点0に抑えた。防御率0・73。その成績を買われ、11月の国際大会「ラグザス presents 第3回 プレミア12」に出場する侍ジャパンに選出されるなど飛躍した。 プロ入り後初めてシーズンを完走した。「結構疲れましたね」とはにかんだが、「充実はしていたので良かったし、CSが決まったのはすごく良かった。コンディションが悪い時もあったけど、50試合無事にいけて良かった」と手応えを得た。 特に成長したのは、直球の質。春から吉井監督も目を見張るものだった。自身でも「良くなっているのは感じていた」と実感している。 その要因の一つとして、昨オフから取り入れたヨガだ。パドレスの松井裕樹との合同自主トレから取り入れたといい「自主トレでやった感覚が鈍くならないように」と、一貫して続けてきた。ヨガをすることで「体のどこがきついとかがわかるので。力感はそういうところからきてるかな」と説明した。 順風満帆なシーズンにも感じられるが、一方で苦しい時間もあった。9月16日・西武戦で0-0の八回に登板し1回1失点で敗戦投手に。次戦の同月17日・楽天戦から5試合、ベンチ外となった。 吉井監督は「体力回復を重点的に。プレーオフで彼が投げてくれないと困るので、その準備はしたい」と期待を込めての決断だったが、鈴木は「大事な時に休んでられないと。その時はCS行けるかも分からなかったので、すごく責任を感じた」。チームに対し申し訳ない感情もあったという。 しかし「戻ってからは自分の投球ができるようになった良い時間だったかな」とすっきりした表情でマウンドに帰ってきた。「吉井さんがいろいろ気をつかってくれて完走できた」。終わってみれば、登板数はチームトップで十分に仕事を果たし、2年連続のCS進出にこぎ着けた。 功を奏し、11月には初めて侍ジャパンのユニホームに袖を通す。侍ジャパン・井端監督がZOZOマリンスタジアムでの練習を視察に訪れた際には「『期待してます』とは言われた。しっかり優勝できるようにしたい」と気は引き締まっている。 それでも「まだまだこんなんじゃだめ。もっと投げている投げているピッチャーはいっぱいいるので、もっと追求したい。(CSは)負けたら終わり。日本ハムには結構やられているのでしっかりやりかえしたい」と向上心は尽きない。まずはリリーフ陣の柱が、日本一へ導く。