「推しの子」アニメだけで半年売上40億円…カドカワ、作品別売上ランキング公表「ダンジョン飯」など人気作上位
KADOKAWAは7日、自社の2025年3月期半期決算を公表。6月に発生したサイバー攻撃によりのべ49億円の売上損失を計上したものの、電子書籍や海外紙書籍、ライセンス収入の伸長が補った。そして、アニメ事業は前期の過去最高業績をさらに上回るペースで推移していることもわかった。 【画像】作品別の半期売上貢献を見る【グラフ】 同社はアニメ事業にてアニメや実写映像の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾などを担当しており、直近だけでも『【推しの子】』第2期や『ダンジョン飯』『Re:ゼロから始める異世界生活』を筆頭に人気タイトルを輩出している。 同社は中核事業である出版事業の高いIP創出(知的財産)能力を活かして、アニメ展開を進めている。主にグッズ販売などによるライセンス収入を中心に成長しており、好調だった前年同期をさらに上回る成長を実現したと説明。売上高は264億3,100万円(前年同期比20.0%増)、セグメント利益は36億4,000万円(同45.4%増)となった。 また、同社は本発表にて主要アニメIPの作品別売上貢献ランキング(上半期累計・カドカワ単体売上)も公表しており、『推しの子』が約40億円を記録して首位となった。次点の『ダンジョン飯』も28億円と高水準だった。 次いで『この素晴らしい世界に祝福を!』『オーバーロード』『パンどろぼう』『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』『影の実力者になりたくて!』などが続いている。なお、『推しの子』は原作が集英社であるため出版売上を加味していないアニメ純粋の数値であるため、人気の高さが伺える。 推しの子…40億円 ダンジョン飯…28億円 この素晴らしい世界に祝福を…14億円 オーバーロード…13億円 パンどろぼう…10億円 ロシデレ…10億円 (※正確な数値は未公開) KADOKAWAはアニメ事業に関して「IPの大型化・長寿化」を重視している。特に『Re:ゼロから始める異世界生活』は「10周年を迎えた2024年現在も世界中でファンを獲得し続け、他のIPにとっても長期的な展開のモデル」として、成功事例を年表方式で取り上げていた。 写真はインドネシアの書店に並ぶ「推しの子」漫画。自社記事「インドネシア市民も「推しの子」を読む!現地書店で見た日本マンガの今」より。
編集部 経済・社会担当