「NAGOYAアカリナイト」スタート ── 点灯式にノーベル物理学賞の天野教授
青色発光ダイオードの開発で2014年のノーベル物理学賞を受賞した名古屋大学の天野浩教授が14日、名古屋市栄で行われた「NAGOYAアカリナイト2014」点灯式に出席した。今年で5周年を迎える同イベントは、“LED発祥の地、名古屋”のアピールを掲げ約9万球のLED電球を使用。本日より2015年2月までの期間にわたり、栄地区の冬の夜をきらびやかに演出する。
天野教授「LEDの開発をどんどん進めていきたい」
点灯式は主催者である久屋大通発展会会長、大澤和宏氏の挨拶でスタート。「真冬の都市公園には本来、人影は少ないが、(アカリナイトの開催により)近年はカップルを見かけるなど賑わいが増えてきた」と、5年間で名古屋を代表するイベントとして認知度が高まってきた喜びを話す。 スペシャルゲストとして登場した天野教授は、点灯したイルミネーションを見て「ものすごくキレイですね」と感心した様子。式中にインタビューが行われ、赤崎勇氏(名城大学教授)と共に受賞したノーベル物理学賞についての心境を語った。「受賞は考えてもいなかったこと。(受賞してから現在まで)訳の分からないまま過ごしている」と気持ちを明かし、「今後は省エネや効率化など、LEDの開発をどんどん進めていきたい」と研究に対する意欲を示した。 インタビュアーがLED研究で苦労した点を聞くと、「苦労した気持ちはない。時間はかかったが、研究は楽しかった」と話し、「LEDが生まれたのは赤崎教授の執念、大学の知、名古屋が誇る“もの作り”の伝統が両輪となった結果。名古屋に住む人にも、がんばって欲しい」と続けた。 「NAGOYAアカリナイト」は今年、テレビ塔南側の「さかえ~もちの木広場」からテレビ塔北側までエリアを拡大。高さ約7メートル、1万球のLEDを使用した「レインボーツリー」をもちの木広場に設置するほか、開業60周年を迎えた名古屋テレビ塔のライトアップと連動した演出を行う。