小出恵介、主演舞台でギャングスターに「ハリウッド映画の主人公みたいな気分になれそう(笑)」
――5月2日~4日には東京・北沢タウンホールで音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』が上演されます。タイトル通り作曲家・瀧廉太郎さんと友人、知人たちとの物語で、小出さんは文部省の役人・野口貞夫を演じられますが、意気込みをお聞かせください。 割と真面目な話でセリフもカチッとしているので、僕の中では朝ドラだなと(笑)。そういう意識で臨もうと思っています。 ――野口さんをどう捉えて、どう演じようと考えていますか? ほかの人たちはアーティストで僕は官の人間で、対比的な役柄なので、ガチガチに固いのかなと思って台本を読んでみると意外と抜けている人だなと。固い立ち位置だけど抜けているという落差があって、物語の中でカンフル剤のような役割を求められている気がするので、抜けていて面白いという、そこを表現できたらなと考えています。 ――クスっと笑えるシーンに? そうなると思います。僕の役は客席も出演者も緩ませられるポジションだと思うので、そこをしっかりと演じられたら。 ――5月17日~19日に埼玉・富士見市民文化会館 キラリ☆ふじみ メインホールで上演される『赤いハートと蒼い月』は、中国・天津を舞台にした視覚障害者の日本人女性を主人公とする物語です。本作の魅力はどのように感じていますか? 主人公の鈴木耀子さんは実際にいた日本人の女性がモデルとなっていて、自分と同じように視覚障害を持つ中国人に日本語を教えたいと思い立って働きかけていくという、すごくいい話です。悪戦苦闘する日々を描いていて、国を超えて挑戦する大変さは、僕も違う形ですが味わっているので、そういう部分でも出演したいなと思いました。 ――小出さんが演じる役についてもご説明をお願いします。 日本人の松井重雄という役で、僕の役は視覚障害者ではありません。僕より年上の42~43歳ぐらいの設定で、年下の主人公を陰から支える優しいおじさんなのですが、こういう役は今までやってこなかったので、年齢を重ねていくといろんな役ができるなと。こういう役がこれから増えていくと思うので、しっかり演じられるようにならないといけないなと感じています。