〝もしトラ〟濃厚で「ポスト岸田」直撃 日本のリーダーで渡り合えるのは?「ゴルフ上手」がいいけれど…惜しまれる安倍氏の不在
語学力では、茂木敏充幹事長、野田聖子元総務相、河野太郎デジタル相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、斎藤健経産相、小林鷹之前経済安保相らは、本格的な米国留学経験もある。
高市早苗経済安保相も松下政経塾時代、米国会議員のスタッフを経験した。加藤勝信元官房長官は在外経験はないが、東大卒の元大蔵官僚だからそこそこだろう。
ハードネゴシエイターということでは、茂木氏あたりはよさそうだし、社交的な林氏も安心できそうだ。高市、河野、野田各氏はうまくいくかもしれないが冒険かも。安倍氏のトランプ外交に随行していた西村康稔前経産相が謹慎中なのは惜しい。
岸田文雄首相は、バイデン政権との関係でもそうだが、「米国追従」で経済的負担を押し付けられ、国益を守れないのが問題だ。歴史的にも失敗だったとされるイラク戦争を引き起こしたジョージ・ブッシュ米政権を煽り、巨額の支援をした小泉純一郎元首相とよく似ている。
安倍氏の例を見ても「ゴルフ上手」な方がいいが、どうだろうか。それにしても、安倍氏がいないのが痛恨だ。
やわた・かずお 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。国士舘大学大学院客員教授。著書・共著に『安倍さんはなぜリベラルに憎まれたのか―地球儀を俯瞰した世界最高の政治家』(ワニブックス)、『日本の政治「解体新書」世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書439)、『民族と国家の5000年史』(扶桑社)など多数。