「娘の世代にまで核を…」 金総書記の本音?“弱気”も… 韓国・文在寅前大統領が「回顧録」で暴露
こうした、金総書記の“弱気”ともとれる、発言の数々──。 専門家は、演出の可能性もあるとしながら、文氏への“信頼感”のあらわれではないか、と指摘します。 北朝鮮政治が専門 慶応義塾大学 礒﨑敦仁教授 「(金正恩政権は)いわゆる、恐怖政治ですよね。部下たちが具体的に、思い切った進言ができるような状況ではない。(金総書記が)米朝関係のような機微な問題を、相談できるような部下というのはいないわけです。そうすると、対外的に、これまで一貫して対話を訴えてきた文在寅(前)大統領を一定程度、信頼した」 しかし、その文氏も──。 礒﨑敦仁教授 「結局、(文氏は)北朝鮮に大きく譲歩することはなく、アメリカと合同演習も続け、国防予算を増やし続けた。これが、北朝鮮に不信感を生んでしまった結果になるわけですよね」 さらに、金正恩氏が今回の回顧録で、“暴露された”と思い、“不信感”を増す結果になったのでは、と指摘しました。
一方、文氏は回顧録で、安倍元首相にも言及。北朝鮮との軍事的緊張が高まった2017年、「日米韓首脳会談」の場で、安倍元首相が有事に備え、在韓邦人の退避訓練を提案したと主張し… 【文在寅氏 回顧録より】 文在寅氏(安倍元首相について) 「(戦争の)不安をあおる態度でした。緊張緩和のために苦慮する私たちの立場を、全く配慮していませんでした。南北関係が良くなることを日本は望んでいないのかと思うほどでした」
今回の回顧録で、金正恩氏について「非常に礼儀正しかった」などと、好意的に表現した文氏。 “北朝鮮寄り”との指摘が出ていて、韓国の現政権も、金総書記の言葉を全面的に信頼するのは危険と、文氏を批判しています。