帰ってきたDeNAマシンガン打線 バースデー京田陽太が2安打2打点、三浦大輔監督の起用ズバリで連敗脱出
DeNAは20日、ヤクルト5回戦(神宮)に7―4で勝利。連敗を5で止め、2年ぶりの単独最下位を1日で脱出した。30歳の誕生日に「8番・遊撃」で今季初めて先発出場した京田陽太内野手が、二回に適時三塁打を放つなど2安打2打点とハッスル。経験豊富な苦労人が、三浦大輔監督(50)の起用に応え、チームを再び勢いづけた。 【写真】2回適時三塁打を放ち、三塁に滑り込むDeNA・京田陽太 日大時代から慣れ親しんだ神宮のダイヤモンドを、さっそうと駆け抜けた。今季初スタメンの京田が2安打2打点。ユニホームを土まみれにしたヒーローは、チームの連敗を止める活躍に「ずっとチャンスはくるだろうと思っていたので、いつきてもいいように常日頃から準備はしていた。監督に使っていただいたので、期待に応えるだけです」と胸を張った。 応援団による「ハッピーバースデー」が奏でられた1―0の二回、第1打席。「(曲を)流していただいたので、2球目から勝負をかけよう」と1死一塁から阪口の外角速球を振り抜き、右中間を深々と破った。一走の山本が一気に生還。自身も頭から三塁へ飛び込んだ。五回2死一、三塁の第3打席は2球で追い込まれながらスライダーに食らいつき、今度は一塁へヘッドスライディングで遊撃への適時内野安打をもぎとった。五回は5連打と打線がつながり、一気に4点を奪った。 中日で遊撃レギュラーを張り、トレードで加入した昨季も遊撃手でチーム最多の62試合に先発出場した。今季はD4位・石上(東洋大)が開幕からスタメンに抜てきされる中、昨季まで人生で守ったことのなかった一塁で守備固めをこなし、「こういうときはちゃんとアピールできるように」と今季初の遊撃でも安定した守備を見せた。 連敗が続いた〝ここ一番〟で経験豊富な苦労人の起用がピタリとはまり、三浦監督は「コーチから状態がいいと聞いていたので、いつかスタメンで使いたかった。自分で打って、最高の誕生日になったと思う。常に準備をしてくれているおかげ。それがきょうにつながった」と目を細めた。 試合前には牧から誕生日ケーキが贈られた。新主将は21日が誕生日。「明日は僕が準備します」と京田は相好を崩した。新人王、レギュラー剝奪、トレード…。多くを味わった20代が終わり、まだ見ぬ優勝を目指す三十路が晴れやかにスタートした。(浜浦日向)