こんなアナーキーな都市は中国にしかないと断言できる!?──重慶市の通勤風景がtiktokerに大ヒット
<マンションの中を通り抜けるモノレールに地上20階の高さの高架道路を走るバス──中国の巨大都市、重慶の通勤の様子を捉えた動画が大バズり>
中国のカメラマンがTikTokで自分の通勤光景を動画で公開したところ、大反響を呼んでいる。「クールと言うべきか恐ろしいと言うべきか分からない」と、あるユーザーは言う。 【動画】ジェットコースターのようなモノレールや地上20階の高さを走るバスが映像だけでも怖い! この動画は10月に、ジャクソン・ルー(ユーザーネームは@journeyofjackson)が投稿したもの。生まれ育った中国中部の都市、重慶で、自宅から職場に向かう複雑なルートを動画にした。重慶は、都市計画の面白さと重層的な建築で知られる。 動画の中でルーはまず、18階にある自宅を出て、階段を12階まで降りるとそこはモノレール駅(階下に住む住人は昇らねばならず大変だ)。高層マンションの「中」を次々通り抜け、中央広場にある職場に到着。オフィスビルの22階だ。 帰り道はバスに乗ってみよう。バスは20階の高さの高架道路を通るため、高層ビル群とそれを囲む丘陵の険しい斜面が織りなす車窓風景はとても挑戦的だ。 ルーは重慶出身の27歳。18歳のときにカナダに留学して映画を学び、数年前に故郷に戻ってきた。通勤には公共交通機関を利用して1時間ほど。重層的な構造の町だが、移動は見た目の印象ほどは難しくないという。 『ミッション・インポッシブル』の撮影にぴったり 「慣れてしまえば、体がルートを覚えてしまえばどうってことはない」と、ルーは本誌に語った。 「外から来た人にとっても、重慶の公共交通機関は世界トップクラス(の使い勝手のよさ)だ。それに、たいていの場所には車でも行ける。ぐねぐねと回り道させられるけどね」 重慶市は面積8万2000キロ平方メートル(北海道とほぼ同じ)、人口は3200万人で、世界で最も人口が多い巨大都市だ。 中国西部における工業と経済の中心地であるとともに、歴史も古い。中国最古の夏王朝の都で、日中戦争のときには国民党政府が臨時の首都を置いた。この地域の文化的な中心地でもあり、観光客の人気も高い。 ルーは重慶を「唯一無二」の町だと考えている。この街を世界に紹介したのはもちろん、映画の舞台にしたいという気持ちも強い。 「たぶんたぶんアクション映画かSF映画になるだろうけれど、ハリウッド映画の大ヒット作がいつの日かここで撮影が行われることを夢見ている。『ミッション・インポッシブル』の次回作でトム・クルーズみたいなスターを呼ぶのが夢だ」 かっこいいけど足がすくむ この動画はすぐに大きな反響を呼び、TikTokでの再生回数は3600万回を超え、410万ものいいねが付いた。 動画を見たTikTokユーザーからはさまざまな反応が寄せられた。 @Jaumeborrutは「正直なところ、すごくディストピアっぽく見える。同時にすごくクールで、好きなような嫌いなような......」とコメントした。 「ネオンの明かりが付いていればサイバーパンクの町になるね」というのは、@Arthur541400。 @Amyは「ここでグーグルマップは使えるの? そもそもここで使えるマップってあるの? 使いものになるとしたらどんな風に?」と問いかけた。 そして@Staceyeatscakeはこう書いた。「クールと言ったらいいのか恐ろしいと言ったらいいのか分からない」
マリア・アズーラ・ボルペ