上空からパラシュートで続々と基地内に降下する米兵＝14日午後3時すぎ、沖縄県の米軍嘉手納基地

　米軍は14日午後、沖縄県の空軍嘉手納基地で4カ月連続となるパラシュート降下訓練を実施した。県や地元自治体が嘉手納での訓練に反対する中、強行した。沖縄県は13日に沖縄防衛局と外務省沖縄事務所、米空軍第18航空団に対して、訓練を実施しないよう求めたばかり。 【動画】パラシュート降下を強行

　地元の嘉手納町議会は、15日に沖縄防衛局を全議員で訪れ、度重なるパラシュート降下訓練などについて抗議する予定だ。 　14日午後3時34分、沖縄本島の上空を飛行するＭＣ130特殊作戦機から複数の兵員がパラシュートで降下し、基地内に着地した。 　パラシュート降下訓練は原則、伊江島補助飛行場で実施することになっているが、伊江島の滑走路の状態悪化を理由に昨年12月から「例外的」に嘉手納で訓練を実施している。補修工事完了の時期は示されておらず、訓練が長期化する可能性もある。 　沖縄県内では普天間飛行場でも14日朝、屋久島（鹿児島県）沖での墜落事故を受けて飛行停止していた海兵隊のMV22オスプレイが飛行を再開しており、地元の反対を押し切る形での訓練実施に反発が広がっている。