【皐月賞・レース回顧】ダービーへの展望&ジャンタルマンタルの〝距離適性〟 要警戒…東京でハマったら怖い存在
[GⅠ皐月賞=2024年4月14日(日曜)3歳、中山競馬場、芝内2000メートル] 渡辺 1分57秒1のレースレコードが象徴するようにレベルの高いレースになったな。勝ったジャスティンミラノの戸崎がレース後のインタビューで〝前に行かないとダメ(だと思った)〟と言っていたけど、注文通りの位置取りから競馬をした。 柏木 グレード制導入後に2戦2勝で制したのはソールオリエンスに続いて2頭目。体も数字以上に大きく見えましたし、外枠から無理ない位置が取れて、最後も2着馬とうまく併せ馬になって素晴らしい勝負根性。消耗するほどレースを使っていないのでダービーへの展望は十分です。 渡辺 その通り。レコードの勝ちっぷりもそうだけど10キロ増で余裕があるくらいの体だったから、今後も大崩れせず安定勢力として上位に君臨するだろうな。 柏木 2着コスモキュランダもパドックでは勝ち馬に劣らず大きく見せていました。今回は落ち着いた馬が多かった中で1、2着ともかなりいい部類に入りました。もちろんモレイラも素晴らしかったですが、父のアルアインもダービーは距離で負けた感じではないので、この馬としても不安はないと思います。 渡辺 勝ち馬より3~4馬身後ろにいてクビ差まで迫ったのだから大したもの。改めて持久力を感じたし、鍛えられて強くなった。負けはしたけど中身は濃い。これもダービーにつながる内容だった。 柏木 一方でジャンタルマンタル(3着)は血統以上に距離は延びないほうがいいと感じていましたし、レース内容からもさらにその思いを強くしましたね。 渡辺 惜しかったけどな。ワンテンポ仕掛けが早かっただけの差だろう。マイルの方が適性はあるかもしれないが、今日の内容なら俺は距離にもメドは立ったと見ている。2歳チャンピオンらしいところは見せたしな。レガレイラ(6着)はジョッキーが硬くなったかな。縦長の展開で後ろから3頭目ではどうにもならない。テン乗りでルメールと比較するのはかわいそうだけど、ホープフルSの二番煎じとはいかなかった。 柏木 レガレイラはもう少しふっくらして出てくるかと思ったんですけど、プラス2キロで意外ときっちり仕上がっていました。うーん、どうなんでしょう。牡馬相手のスケールはなかった印象です。 渡辺 俺が◎にしたシンエンペラーは正攻法の競馬をしてくるかと思ったが…。まだ成長が待たれるレースだった。ビザンチンドリームは最後方からでは話にならん。逆に4着まで追い込んだアーバンシックは東京でハマった時は怖い存在になる。 柏木 私が◎にしたメイショウタバルはかかってしまいらしくない走り。レコードの演出役になっていましました。
東スポ競馬編集部