『ガンダムUC』ファースト世代にド直撃する「衝撃のサービスシーン(MS的な意味で)」
宇宙世紀0096年なのに一年戦争時の機体が大暴れ?
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の3年後となる宇宙世紀0096年を舞台に描かれた作品が、『機動戦士ガンダムUC』です。「ガンダム」シリーズの生みの親である富野由悠季氏が直接タッチした作品ではなく、同作に描かれた独自解釈や、オカルト色の強い描写は受け入れがたいという古参ファンも少なからずいるように見受けられます。 【画像】こちら昨今すっかり萌えキャラ化した「ジュアッグ」です…まぁ、象さんのお鼻ですな(5枚) しかし、そういったファースト世代のファンでも食い入るように見入ってしまうであろうエピソードが、『ガンダムUC』の第4話「重力の井戸の底で」です。この回では、旧ジオン公国軍の暗号で「連邦にひと泡吹かせる。協力されたし」という通信が流れ、それを傍受した地球に潜伏中のジオン残党軍が決起する展開があります。それぞれが隠し持っていた旧式の機体に乗り込み、連邦基地を襲撃するために集結するという展開が描かれました。 そのなかでもファーストガンダム世代にとって、とくに胸アツだった一年戦争時の機体たちの雄姿を振り返ります。 ●「ジオン水泳部」の面目躍如 『機動戦士ガンダムZZ』に登場した「カプール」とともに湾岸基地を襲撃したのが「ゾゴック」です。ゾゴックは、一年戦争時のジオン公国軍がジャブロー攻略用に開発した水陸両用モビルスーツでした。しかし、アニメ『機動戦士ガンダム』には残念ながら登場せず、MSVとして設定だけが明かされてガンプラも発売されています。 『ガンダムUC』でゾゴックは、湾岸で迎撃した「ジムII」の胸部をヒート・ソードひと突きで無力化すると、続けざまに対MS用ロケット「シュツルムファウスト」を放ち、もう1機のジムも撃破するという様子が描かれました。 ファーストガンダムでは出番のなかったゾゴックの、まさに面目躍如ともいえるシーンでしょう。 ●硬くて高火力!? あまりの強さに絶句 地球連邦の首都があるダカールの襲撃に参加していたのが「ジュアッグ」です。こちらも初代『ガンダム』には未登場の機体ながら、当時MSVとしてガンプラが発売されています。 そのジュアッグは、「ジムII」や「ネモ」といった後の世代の機体を相手に、獅子奮迅の働きを見せました。シールドを構えたジムIIをロケット・ランチャーで倒すと、続いて襲いかかってきたネモとは近接戦闘に臨みます。 ネモのビームサーベルを右腕の砲身部分で受けとめたあと、そのまま左腕の砲身をネモの胴体に突き刺して無力化しました。さらに味方のカプールを倒したネモの突進攻撃も、メガ粒子砲によって止めています。 その後、ビームジャベリンを携えた「ジムIII」が現れると左腕の砲身を切断され、さらに胸部を貫かれると別の敵機からの攻撃まで被弾し、力尽きました。 それでもジュアッグ自慢の高火力をいかんなく発揮し、ビームサーベルすら防いだ腕部の頑丈な装甲に驚かされた衝撃的な見せ場でした。 『機動戦士ガンダムUC』にはこれ以外にも、「黒い三連星」を彷彿とさせる「ドワッジ」「ドム・トローペン」「ディザート・ザク」の編隊など、懐かしいモビルスーツの輝くシーンが多数、存在します。初代ガンダムが好きで、『ガンダムUC』は未視聴という方がいるようでしたら、episode4「重力の井戸の底で」の戦闘シーンだけでも観てみるのはいかがでしょうか。
大那イブキ