「愛犬と泊まれる宿」が金刀比羅宮の門前町にオープン 新型コロナの教訓生かし多様性のある宿に 香川・琴平町
KSB瀬戸内海放送
金刀比羅宮の門前町、香川県琴平町に愛犬と一緒に泊まれる宿が整備されました。コロナで団体客が消えた苦い教訓を生かし、客の多様性に応えた宿です。 【写真】ワンちゃん専用の小さな露天風呂
6月1日、香川県琴平町の紅梅亭の敷地内に開業した新たな宿「とら梅」。愛犬と一緒に泊まれる4つの部屋があります。 (記者リポート) 「こちらの浴室では、飼い犬と一緒にお風呂に入ることができます」 部屋にはワンちゃん専用の小さな露天風呂が備え付けられています。 ワンちゃんと一緒に食事ができるダイニングルームの壁には「金毘羅狗図」の掛け軸が飾られています。 江戸時代の後期、金刀比羅宮には病気や金銭的に苦しい飼い主に代わって参拝する「こんぴら狗」がいたそうです。 (金刀比羅宮/請川誠之 禰宜) 「(今も)ペットを連れて参拝される方が非常に多い。そういった、お山(金刀比羅宮)のふもとに金毘羅狗図がデザインされた部屋を用意した旅館ができたのは大変素晴らしい」 ワンちゃんが自由に走り回れるドッグランもあります。 運営する琴平グランドホテルは、本館である紅梅亭の外装工事を行ったり、客室に露天風呂を設置したりもしました。 「とら梅」の建設と本館の改修には国の補助を受けています。コロナの感染拡大で団体客のキャンセルが相次ぎ、休館に追い込まれた苦い教訓を生かしました。 (近兼弘幸社長) 「団体型から個人のお客様へ多様性が必要と思った。お客さまに合わせて選んでいただけるような多様性のある宿にしようと思っている」 琴平町を訪れた観光客はコロナ前の2019年に約263万人でしたが、感染が拡大した2021年に約97万人まで落ち込み、5類に移行した2023年も約197万人と完全には戻っていません。 (琴平グランドホテル/近兼弘幸 社長) 「国の応援も頂きながら事業者がこういったニーズに応えた施設を造っていただいたことは非常に町としても魅力アップになるので、文化に根付いたものだと思う」
KSB瀬戸内海放送