紙おむつ定額サービス導入開始 市が公立保育園全13園で【山口】
山口市は1日、公立保育園全13園で紙おむつ定額サービスの本格導入を開始した。定額利用料を払うことで保育園が発注、保管する紙おむつとお尻拭きを何枚でも利用できる。 市保育幼稚園課によると各保育園では、0~1歳の園児1人につき、1日5枚程度の紙おむつを保護者が記名し、持参するようになっている。一方、保育士は保護者に対し、名前漏れの報告や補充の依頼の業務がある。 これを背景に両者の負担軽減を図ろうと、市は昨年12月~1月に無料サービスを実証実験として導入。保護者の96%がサービス内容について「満足」と答え、保育士からも業務軽減があるとの声を受けて本格導入を決めた。 子育てサポート事業を手掛ける「BABY JOB」(大阪市)と大手衛生用品メーカー「ユニ・チャーム」(東京都)が提供する「手ぶら登園」を採用。月額2508円を払うとユニ・チャームのおむつ(サイズS、M、L、Big、Big大)とお尻拭きが何枚でも利用できる。 保護者と事業者が直接契約し、利用料を払うため市の財政負担は無い。実験期間中の1月末での利用者は約半分。同課は子どもの成長時期にも左右されるが、有償でも最低4割以上の利用者が見込めるという。 サービスについて山口保育園(旭通り1丁目)の田中史子園長(61)は「保護者はおむつの持参忘れという心配が無くなり、荷物が減る点では有効。使い放題なので少しの汚れでも気兼ねなくおむつを替えられるようになった」と話す。 同園では保護者に対して1日の利用枚数を数えて伝えられるようにし、サービスを使用するかどうか判断できるように配慮している。田中園長は「保護者にとって一番いい利用につながるようにしたい」と話した。 公立保育園での同様のサービス導入は下関市に続き2例目。