都知事選に出馬の暇空茜氏を直撃「石丸伸二さんは“鬼滅オタク”なんかじゃない」「彼だけは落としたくて出馬を決めました」
6月20日の都知事選告示日、届け出た候補者の中で最もネット上を沸かせたのはひまそらあかね氏(本名・水原清晃氏 41)であろう。暇空氏は、東京都から若年女性支援事業の委託を受けていた一般社団法人「Colabo」の会計不正疑惑を追及して名を挙げたが、これまで政界進出に言及したことはなかった。電撃出馬の背景で何があったのか。ウェブインタビューで直撃すると、同じくネット界で絶大な人気を誇る “あの候補者”の名前を挙げた。(前後編の前編) 【写真】暇空氏が仁藤夢乃氏と対決するきっかけとなった「アニメイラスト」。仁藤氏がこの作品を「性差別、性搾取」と批判したのに暇空氏は憤り、コラボの調査を開始した ***
石丸伸二氏の出馬に「危機感を抱いた」
――出馬を考え始めたのはいつ頃からですか。 都知事選に僕が出なければならないことになるかもという話は、昨年の冬くらいから、一緒に活動している相方にだけしていました。僕とYouTube動画を作っている「なる」君という仕事仲間です。 小池(百合子)さんと泡沫候補しか出ないような展開ならば、僕が出ても意味がない。背景がよくわからないような人物が出てきて当選しそうな気配がある時は、僕が出て阻止する必要があると考えていました。僕がそういう懸念を感じた人物こそが石丸伸二氏です。 石丸氏が次の安芸高田市長選への不出馬を表明し、都知事選出馬を匂わせたのが5月11日のことですが、そのあたりから僕は石丸氏を徹底して調べ始めました。 すると、彼の人気にはウラがあるとわかってきました。軽佻浮薄なインフルエンサーばかりが応援している。発言はハッタリが多く、市議会でもいらぬ喧嘩を売ってばかりです。政治家として評価できない人間が、作為的な人気によって当選するかもしれないと危機感を抱きました。
石丸氏との対談後に出馬を決意
――具体的に石丸氏のどこに問題を感じたのですか。 自民党の裏金問題が発覚した時、彼は「資金力がなければ選挙に勝てない人間は、政治家に向いていないので辞めてほしい」「選挙を金を使って優位に運ぼうなんてチート行為」と訴えました。僕に言わせれば彼こそ金に物を言わせた選挙活動をしています。 ドトールコーヒー創業者の鳥羽(博道名誉会長・86)さんから支援を受けているのは有名な話で、告示日にドトール本社前で演説もした。まさに「金で動く」自民党の政治家みたいな行動じゃないですか。 僕が一番引っかかったのは、彼が漫画好きを謳っているところです。石丸氏は「生涯で読んだ漫画は2万冊以上。自宅には7000冊ほど保有していて、電子書籍も数千冊持っている」と、漫画・アニメオタク層を味方につけようとしていました。 僕は彼の言動やネットに上がっていた本棚の写真を徹底的に調べ上げ、ホンモノの漫画好きではないと確信した。そして対談して暴きました。 ――6月15日にYouTube番組で生配信された石丸氏との対談のことですね。あれはどうやって実現したのですか。 石丸氏が市長を辞職する日に、とあるアニメのネタを披露したんですが、それが間違っていたんです。僕はそれを指摘してやろうと考え、その日に行われた市長としての最後のYouTubeライブで、1万円のスパチャ(スーパーチャット。投げ銭)を投げました。 「オタク話をしましょうよ。(漫画好きだと)嘘ついてるだろお前」って。僕のスパチャは無視されたんですが、僕の支持者からの「暇空さんと対談してください」というスパチャとコメントは読み上げられたんです。 それに対し石丸氏は「ReHacQ(リハック・元テレビ東京ディレクターが運営するYouTube番組)に連絡をくれたらやりますよ」と答えたので、僕からリハックにコンタクトして実現しました。